沙沙貴神社(近江八幡市)後編

 

乃木希典のぎまれすけ

沙沙貴神社の本殿横に建つ

「権殿」の御祭神のうちの二柱は、

佐々木源氏の流れをくむ、

乃木希典とその妻、静子さんです。

僕は、ご夫妻で祭られている事に、

大きな意味を感じました。

何故ならば、

乃木夫妻は明治天皇が崩御した後、

現在、乃木神社となっている自宅で、

二人して殉死されているからなのです。

(殉死の是非は置いといて)

乃木希典は、日露戦争において、

多大な犠牲をはらいながらも

旅順、二百三高地を陥落させた

司令官だった方ですが、この戦いで、

二人のご子息も戦死しています。

他人の子供を死地に送るのに、

地位を利用して、自分の息子たちを

匿うことなく、

逆に率先垂範をしたのではと思います。

勿論、殉死したのも、

息子たちへの深い思いがあった事は、

想像に難くありません。

高潔な軍人である前に、

一人の人として、

ここまで出来るのは、「稀」でしょう。

この日、大雨が降った事で、

旅程を大幅に変更し、

はからずも沙沙貴神社へ導かれ、

偶然にも、

乃木ご夫妻にお会い出来た事、

深く心に刻まれています・・・

権殿ごんでん

本殿を参拝後は、

その左隣の権殿へ。

権殿前に広がる「呑月どんげつの庭」

権殿。

権殿前の「乃木大将御手植の松」。

「乃木さんのお言葉」

書き出すと、

以下になります。

「私は沙沙貴神社に度々参詣するが

この神社には 私のお祖父さん

その又お祖父さん

そのまたずっと先のお祖父さんが祭ってある

この村の方々

皆さんのお父さんや お兄さんは

お宮のお祭りを盛んにしてくださるので

私は非常に喜んでいる

吾々人間は 祖先がもとである

その本を忘れてはならぬ

本乱れて末治まるものはない

祖先の大恩を忘れるようではだめである

是非 祖先をうやまうようにしてほしい と

この爺が言ったと よく覚えて貰いたい」

また最後に解説として、

以下の文章で結ばれています。

「乃木家は、佐々木四郎高綱の後裔で

乃木希典将軍と静子夫人は深く

当神社を崇敬されました。

乃木将軍御手植の松は

明治三十九年六月二十八日

参拝された時

ご自身で鍬を持って植えられた松です。

ここに掲げたお言葉は、

その折わざわざ安土小学校に立ち寄られて

児童たちにお話になった言葉であります」

祖先を敬い感謝することの大切さ、

「吾々人間は 祖先が本である」

「本乱れて末治まるものはない」

この言葉の重み、

乱れまくった(笑)

僕の人生を振り返ると、

全てが腑に落ちます・・・

権殿正面。

権殿の御祭神。

地元の御英霊たちも

お眠りになられています・・・

参拝。

権殿斜め後ろから。

磐境いわさか

次に本殿と権殿の間の磐境へ。

磐境の前の門。

参拝。

手前の願いかけ石、

やってみましたが、

何を願ったかは忘れています(汗)

磐境と勾玉。

境内社

権殿横には

境内社が鎮座しています。

エントランス。

山童さま。

影友稲荷。

賀茂別雷大神、

賀茂御祖大神。

京都の上賀茂神社と

下鴨神社の御祭神ですので、

そこからの勧請なのかも・・・

愛宕社本宮。

祇園之社。

八坂大神とともに、

津島大神も祭られているのは、

江戸時代、このあたりが、

尾張藩の領地になった時期が

あったからかも知れません。

(勝手な推測)

干支の庭

境内社の奥には

「干支の庭」と称される

干支の石像群が配置されています。

十二支の石像たち。

僕たちの干支は亥。

イノシシさに参拝。

干支の前にあるのは、

藤棚っぽいけど

藤棚ではない棚、

いったいどんな花が咲くのかな?

なんじゃもんじゃの木

「目結紋」の神紋が沙沙貴神社の

「シンボルマーク」とすれば、

「なんじゃもんじゃの木」は

沙沙貴神社の「シンボル樹」です。

境内には多くの

「なんじゃもんじゃの木」があり、

ここ東回廊近くにも

40年近く前に植樹されています。

なんじゃもんじゃの木と、

神紋入の社号標、

そして、灯籠・・・

と思いきや・・・

灯籠型の時計ですよ!

只今の時刻は12時14分(笑)

そして、灯籠の火袋の窓が、

「目結紋」になっていますね。

なんじゃもんじゃの木、

花が咲くとこんな感じです。

駐車場の御神木

なんじゃもんじゃの木から

すぐ近くの駐車場へ。

ここにもありました、

御神木が。

これにて沙沙貴神社参拝は完了です。

 

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