玉満天満神社(福岡県久留米市)

 

案内の効能

明治時代に入って、

城跡や城内に建てられた神社は

全国各地にありますが、

玉満天満宮はそれよりも遥か前、

江戸時代初期、

それまであった犬塚城跡に

創建されています。

現在、お城の遺構というのは、

ほぼ確認出来ませんが、

2年ほど前に改訂された

親切な案内板のお陰で、

往時の姿を思い浮かべる事が出来ました。

例え目に見える遺構がなくても、

やはり案内の有る無しで、

その場所の印象は大きく違います。

参道

車を境内に置き、

社頭から参拝開始。

いつも同じ行動です(笑)

一の鳥居。

田園の真ん中の参道。

二の鳥居は護國神社っぽい形です。

犬塚城の案内

境内入口には、

社号標ならぬ、

城跡標?が建っています。

「犬塚城跡」。

参拝者に、

ここはお城だったんですよ!

そう教えてくれています。

側面に書かれた犬塚城の概要。

規模は、五十間四方、

約90m四方ということでしょうか。

別の場所にある詳しい案内。

抜粋してみると、

「応仁の乱(1467~77)の頃、

時の九州探題で肥前国綾部城主

(現佐賀県みやき町)、渋川教直が

筑後の土豪の行動を探るために築城」

「その後、豊後・筑前の守護職

大友政親に攻められ落城、

城番を命じられた蒲池繁久は、

弟の家久を城主とし任務に当たらせた

家久は犬塚氏と称した」

「その後、大善寺玉垂宮の大祝、

隈鎮保(くましずもり)が犬塚城主となる」

「豊臣秀吉の九州平定で

没収され廃城となり

江戸初期に村人たちが

古城を開き田畑とし、

寛永十五年(1638年)に

天満宮を遷した。」

このように書かれています。

少しネットで調べると、

犬塚家久は、犬塚城を離れた後、

以前僕たちが訪問した

佐賀県の直鳥城城主となったようです。

随神門

神社としての見所の1つ目、

随神門へ。

筑後地方には、

どういうわけなのか、

随神門完備の神社が多く、

ここもその一つです。

手前の手水舎。

比較的新しい手水鉢ですが、

「奉寄進」の文字が、昔のように、

右から「進寄奉」と書かれています。

僕はこの書き方に好感が持ちましたが、

妻は全く気にしていないでしょう(笑)

手の混んだ造りですが、

いつ頃の建立なのでしょう・・・

斜めから見ても、隙がありません。

見惚れていると、

面白いものを発見!

力士ですね!

神社建築ではよくありますが、

この力士さんは特別で、

何と全身が見られるのです。

ちょっと下から撮影。

踏ん張ったお顔と、

お尻の筋肉、素晴らしい!

背後から見ると、さらに躍動感があり、

しばし、妻と二人して、

プリッとした美形のお尻を

ガン見してました(笑)

勿論、力士だけではありません。

龍の彫刻や天井絵も楼門を飾る

重要ポイントとなっています。

阿形の随神様。

吽形の随神様。

拝殿へ。

右側の燈籠は、明治十年(1877)、

左右の狛犬は、

文政八年(1825)の寄進。

左の燈籠は、

文化十四年(1818)寄進。

右側の狛牛。

天満宮ですからね!

左側の狛牛。

阿吽ではないようです。

結界が張られた水場。

神域ですから手水ではありませんし、

神事に使われるものでしょうか?

綺麗な水の音を聞くだけで、

神様が歓迎してくれている

気になるから不思議です。

拝殿にて参拝。

参道に置かれた幟、

思った以上に参拝する

テンションが上がりますね(笑)

左が拝殿、右が本殿。

この本殿の真裏にあるのが、

こちらです。

大切に柵で囲まれたストーンサークル?

本殿の真後ろですから、

神籬(ひもろぎ)とか、

磐座(いわくら)的な、

神様の依代なのかも知れませんが、

今持って解明は出来ていません。

ストーンサークルのさらに後ろには、

犬塚城の紹介で書かれていた、

「城門の跡と伝える天満宮裏口の坂」が、

見えています。

確かに土塁(に見える)土手から

虎口っぽくも感じられますね!

虎口の外側方向から

境内(城域)を撮影。

う~ん、かなりお城に見えてきた!(笑)

拝殿前でツーショットを完了。

境内社など

本殿の次は境内社などの散策へ。

霊社神。

御祭神は犬塚城主。

稲荷神社。

社日神と猿田彦大神。

石垣の台座の上、

高い位置に建てられた燈籠。

今日の木々

境内が清められているのは無論のこと、

水場やストーンサークル?など、

とにかく、玉満天満宮は、

「清浄」という文字が似合う神社なのです。

その一因は、こんな所にもあります。

手入れが行き届いた小ぶりな松。

さらに、極めつけが、こちら。

神事用と書かれた樹木が

何箇所にも植えられていて、

参拝者にも

「神様を大切にしています」と

語りかけて来るようなのです。

いや~これって

たまらんですね!

いつも書いているように、

誰一人としてお会いしていなくても

宮司さんや氏子さん達のお気持ちは

僕たちに思い切り届いて来ました。

 

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