手向山八幡宮(2018年奈良の旅)

 

神と仏が混在する神社

東大寺の大仏建立の守護神として、

大分県の宇佐八幡宮を勧請したものが、

手向山八幡宮です。

創建当初は別の場所にあったそうですが、

北条時頼によって、

1250年に現在地に再建されています。

敷地は東大寺と境界が区別できないほど

近いというか、混じっているというか、

一心同体という感じがします。

ここを明治政府が神仏分離したとき

結構大変だっただろうな~と

いらぬ心配をしてしまいました。

ともあれ、大分県の宇佐八幡宮は

この大仏建立の守護神となったことにより

その後の繁栄が約束され、

今もなお広大な敷地を持ち、

全国の八幡宮の総本宮として有名です。

手向山八幡宮へ

東大寺の大仏殿を出ると、

すぐそこは手向山八幡宮の

参道となっています。

その参道の手前左横に

気になる相輪を発見!

花まつり千僧法要記念宝塔、

(アショカピラー)とあります。

1988年に行われた

花まつりを記念するもので、

ここにはタイムカプセルが埋められていて、

それが、仏教伝来1500年の年、

2033年に開けられるそうです。

相輪を撮影していたら

鹿がやってきました。

さすが、奈良では鹿でも

観光客へのおもてなし精神が旺盛です。

参道入口。

参道のすぐ右横には、

東大寺の東塔跡地の発掘が

行われています。

大仏殿の模型で見た

高さ100mもある七重塔が

東大寺創建当初、ここには

そびえていたのです。

塔の台座下の盛り土が

今も塔の位置を教えてくれます。

そんないにしえの壮麗な東大寺を

想像していたら

ここでも奈良のおもてなし隊、

鹿が登場してくれました(笑)

参道の左には、小さな社があります。

客人社(まろうどしゃ)的な

ものでしょうか?

少し行くと楼門が見えてきます。

もう少しで楼門。

東大寺の参道の賑やかが嘘のように、

ここには人が殆どいません…

他人を気にせずに

落ち着いて参拝したり撮影できる僕は

正直嬉しい限りです(笑)

楼門。

ここをくぐればご社殿が見えます。

手水舎。

神楽殿風な拝殿。

ご由緒。

向かって右横から撮影した本殿

こちらは左側から撮影。

そして、この後社務所で、

御朱印を授与していただきました。

これは達筆ですね!

僕が今までに授与していただいた

250社ほどの御朱印の中でも

なかなか無いほどの素晴らしい文字に

テンション上がりまくりです。

手向山八幡宮を参拝したなら

この御朱印をいただくしかありません!

(また興奮しています…笑)

境内社の菅原神社。

菅公腰掛石。

菅原道真公が座った石だと

伝わります。

境内社、若宮神社。

ここの拝殿も神楽殿風ですね。

手向山八幡宮は芸能となにか

関係があるのでしょうか。

若宮神社の本殿。

境内社三社。

一番右の茅葺屋根の社は、

国指定重要文化財の住吉神社。

この後は、再び楼門を出て、

その周囲を散策します。

校倉造の法華堂経庫。

手向山八幡宮楼門の左右の端に

二棟建っているうちの一つです。

仏教の経庫が、

何故か神社敷地にありますが、

元はと言えば神仏習合の地なので、

当たり前かも知れません。

案内によると

なんと、奈良時代にできたものでした。

元は東大寺のもので、それが江戸時代

手向山八幡宮の宝庫として移築され、

それがまた明治の神仏分離令で、

東大寺に帰属することになったものです。

経庫も目まぐるしかった事でしょう(笑)

経庫横の御髪塔。

案内は何もないので、

髪の毛にまつわる石塔かと思って

ネットで調べると、ここには聖武天皇が

出家した時に切った髪の毛が

埋められているという説がありました。

真偽は別として、この塔の存在自体、

すごいものと言えるでしょう。

もう一つ楼門の反対側の

校倉造りの建物。

神社のことを書いているつもりが、

いつの間にかお寺の話になってしまうくらい、

東大寺と手向山八幡宮は

混じっていて、まさに神仏混合です(笑)

法華堂経庫の親分(笑)法華堂。

手向山八幡宮のすぐ横にあります。

法華堂から手向山八幡宮の横参道は

同じ敷地を言える場所。

敷地を神仏分離するときは、

さぞかし大変なことだったでしょう…

いえ、今でも僕たちには

境界線がわかりません(笑)

 

最後に楼門前で記念ツーショットで〆。

あまりにも有名な東大寺の影にかくれ

参拝者もそんなに多くなく

本来のこの神社の意味と、素晴らしさを

世間にはわかってもらえていないな~と

思ってしまうくらいに地味な存在な

手向山八幡宮ですが、

東大寺の奥に鎮座して、

東大寺のすべてを見渡し、

今もなお守護神としての存在感を

大いに放っているように感じました。

 

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