那国王の教室(奈良屋公民館)前編

 

五感をフル稼働

K氏主催の「那国王の教室」。

とにかくお話が広くて深いので、

五感をフル稼働しているつもりですが、

それでも多くは忘れています(汗)

ただ、その繰り返しが、

いつしか少しづつ蓄積されて、

記憶に残るのでしょう・・

今回も博多の街の地形などを

詳しく案内して貰ったものの

覚えているのは一部のみ・・・

まあ、

蓄積していくしかありませんね(笑)

幻住庵〜奈良屋公民館

ここでレジュメを再確認。

地図の真ん中あたりの幻住庵から

宗湛邸博多小と同位置の

奈良屋公民館まで移動します。

幻住庵から少し北側、

博多の老舗、西門さいもん蒲鉾本店。

ここでの注目がこちら・・

井戸のポンプ!

役目を終えた後も、

大切に残しているお店の方、

僕の目を楽しませてくれて、

ありがとう!

K氏からの案内で、

御供所町から呉服町への道が、

こんなに段差があったことを

初めて知ることに!

道路の向こうは、

神屋宗湛邸跡&博多小、

そして目指す奈良屋公民館です。

もうすぐ奈良屋公民館。

到着。

宗湛日記中の利休を読む

教室は5階。

室内へ。

K氏を囲む参加者は20人ほど。

14時30〜の教室と茶会は、

並行して進められましたが、

ここでは別々に書いていきます。

ここでは表紙のみ

掲載しておきますが、

実際の資料は宗湛日記や写真、

利休関係のものなど

9ページにも及び、

秀吉が博多を支配する上で、

宗湛を重要視した事や

利休との関係など

実に多岐にわたるお話で、

ここでも五感をフル稼働して、

かなり脳の活性化が出来でおります(笑)

そんな中、

K氏のお話で一番印象に残った箇所を一つ。

豊臣秀吉が利休を切腹させた翌年、

秀吉が宗湛の屋敷に

織田有楽斎を伴って来た時の話です。

「天正二十年壬辰 十月晦日朝

博多二テ宗湛所二被成 御成候事」

(中略)

「ヨイヨリ 鷹一ツ参り、

茶屋ノ前ノ松ノ下枝二居ソロテ、

上様御成ノ間ハ、枝二居テ、

御還御ノ時二トビ歸候、妙也、」

簡単に言うと、

秀吉が居る間は、

鷹が松の枝にとまっていて、

秀吉が帰ると、その鷹は飛び立った。

こんな情景を描写しています。

K氏曰く、

この鷹は利休の魂だったのかと・・

K氏のお話によれば、

秀吉は利休を切腹させた後、

度々、

利休の思い出を語っていたそうで、

僕もやはりK氏の言われる、

「鷹=利休の魂」説に同感です。

復元ふの焼き茶会

ここからの主役は、

菓子パンダことP氏が

再現してくれた古のお菓子です。

P氏力作の「ふの焼き」を手に

解説しながらも自ら食すK氏。

K氏の資料には、

下記のように書かれています。

「死の前年にあたる天正18年8月から

翌19年閏正月までの間、

利休は頻繁に茶会を行なっています。

その茶会の多くは

「利休百会記」に記されていますが、

88回中68回の茶会に

「ふの焼」と言う菓子が

使われています。」

これでこのお菓子に

千利休がぞっこんだったことは

明白ですね!

天正18年8月と言えば、

小田原攻めが完了した直後で、

家康を関東に追いやった秀吉は、

利休に対してもさらに

傲慢な振る舞いをするように

なっていたかも知れません・・

死の直前、利休の茶会が

急激に多く開かれているのは、

ロウソクの炎が消える前に

一際燃え盛ることと重なり、

利休は自らの死期を悟って、

茶会に力を入れたのではと

思ってしまいます・・・

こちらは平安時代のお菓子、

「粉熟(ふずく)」

藤原道長や紫式部も食べたかも知れない、

古のお菓子をこれまたP氏が再現!

抹茶とふの焼と粉熟。

盛り付けや配置もセンス抜群ですね!

抹茶を入れてくださった方にも

ほんと感謝です。

ふの焼と粉熟をドアップすると

生地の繊細さ、P氏のこだわりが

さらに心に響きます!

センスとは無関係に(笑)

まずは抹茶からいただく僕。

続いて、

ふの焼と粉熟を食して、大満足!

利休さんもこんな顔見たら、

ちょっと興醒めするかも(笑)

本日の裏話

茶会の後、P氏から

「何かの参考になれば」と

こんなものをいただきました。

「山崎春のパンまつり」で貰った皿に(笑)

粉熟の原型を載せています。

茶会ではこれを輪切りにして、

綺麗な丸(円)になって出されたのですが、

実際に包丁で切るとグニャとつぶれ、

めっちゃいびつな形になってしまい、

絶対に丸にはなりません。

何故、まん丸に切れたのか?

それはP氏のお話で解明できました。

なんと「糸」を使ったとの事なのです。

いや〜感動しました!

P氏の涙ぐましい努力と叡智があって、

初めて茶会は成り立っていたのですね。

改めてP氏を尊敬ですよ!

(那国王の教室・続く)

 

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Comment

  1. 源能直 より:

    聖福寺導師との禅問答。秀吉を迎えた宗湛邸での鷹。毎回、本人も刺激を受ける街歩き。求道の旅人ご夫妻の視点から、また違う刺激!かなり刺激的な刺激!を受けるのです、、、

    • tabibito1722 より:

      源能直様

      コメントありがとうございます。
      那国王の教室、とにかく中身が濃くて、
      まだまだ消化し切れていませんが、
      夫婦ともども
      大いに楽しませていただいています!

  2. パンダ営業 より:

    お茶に、ふの焼き、粉熟の写真、すごくシズル感たっぷりに撮影して頂き、大感激です!そして、私も、カット前の粉熟の様に、「山崎春のパン祭り」のお皿に盛り付けられたくなりました!ありがとうございました!!

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