東光院仏教美術室(福岡市美術館)

 

おまけ

今回参加した、友人K氏が主催する

那国王の教室」。

K氏と学芸員さんの解説と

美術館の「仙厓展」観覧で、

充実した時間を過ごしたのですが、

さらに

思わぬ「おまけ」が付いていたのです(笑)

それが、

東光院仏教美術室の観覧です。

福岡市美術館へ行く事などは

皆無の僕たちなので、

常設展示や部屋の構造など

知る由もありませんから

仙厓展の部屋に入る手前で、

その「おまけ」に出会った時には、

ビックリ&ラッキーでした(笑)

という事で、

仙崖展に先駆けて、

「おまけ」を書く事にした次第です。

ユーモアにほっこり

展示室手前の中庭の説明が、

なかなかユーモアあって、

思わず笑顔になれます。

以下、右の案内です。

「評価 住みやすさ☆☆☆☆

ゲコゲコ。

ぼくは礎石に棲んでいるカエルだよ。

監視スタッフの人が僕を見つけて以来、

なんだかんだと1年は

経っている気がするするよ。

この礎石、昔は都府楼という

大きな建物の柱を支えていたんだって。

柱が差し込まれた穴が、

今ぼくが棲んでいるところさ。

強度はバツグン、

住みやすさは☆4つだね。

・・・ん?☆5つじゃなのかって?

だって、美術館の作品保存担当が、

いつ僕を追い出すべきかを

考えているんだよ?

大家じゃないくせに横暴だ!

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

カエルの「クニオ」もしくは「コピ」

(命名は監視スタッフの皆さん)」

このユーモアある案内、

もはや美術館を超越しています!

カエルさんは・・穴の奥かな?(笑)

展示室

そして展示室へ。

観覧券。

「東光院仏教美術室」の案内。

以下、その要約です。

「博多区吉塚にある

薬王密寺東光院に伝来した

重要文化財を含む

仏像群を展示しています。

伝教大師最澄によって開かれたと伝わり、

「堅粕薬師」と呼ばれています。

眼病にご利益があるとされ、

織田信長の家臣も参拝に訪れるなど、

広くその名を知られ、

黒田家の歴代藩主からも信仰を受け

菩提寺のような存在にもなっています。

明治時代に入り住吉神社の神宮寺であった

円福寺に祀られていた

仏像群を受け入れるなど、

活発な寺院活動を行っていましたが、

昭和49年、

永らく後世へ伝えていくことを願って、

仏像群を福岡市に寄贈されました。」

明治初めの神仏分離で失われた

伽藍や仏像などは、

恐らく、無尽蔵かと思います。

そんな廃仏毀釈の嵐の中、

仏像群を救出した東光院の行動は、

当時としてはかなり

風当たりも強かったでしょう。

そして、

今ここにその貴重な仏像群は、

僕たちの目の前で、

歴史を語りかけてくれるのです・・

展示室入るとすぐ右には、

「仁王門」があります・・・

いや、

仁王門を再現した門かな?

金剛力士立像(阿形)。

南北朝時代、正平22年(1367)

「宗栄」という人の作品です。

金剛力士立像(吽形)。

こちらは、阿形よりも新しく、

室町時代 15〜16世紀の作品で、

阿形に比べて姿勢や筋肉表現などが

ぎこちないい記されていますが、

素人目にはそこまでは

分からないかな・・(笑)

中心の大きいのが薬師如来、

その右が日光菩薩、

左が月光菩薩で、

周囲を十二神将が守っています。

これを見て僕も妻も

条件反射的に光明皇后が建立した

奈良の新薬師寺で見た、

国宝の十二神将を思い出しましたが、

実はその「新薬師寺」の名前が

二人とも咄嗟に出て来ず、

「あれ、あれよ!奈良の・・

う〜ん光明皇后の・・あれ」

「そうそう、僕もそう思った!

あのお寺の・・あれ、あれ・・」

こんな感じで、結局、

その場では会話は成立せず(笑)

いずれにせよ、

夫婦で共有した思いが過ぎるのは、

悪い事ではないでしょう!

巡り方の案内。

学芸員さんの差配でしょうが、

十二神将の

婆娑羅ばさら大将」や「迷企羅めきら大将」などの

正式名称ではなく、

それぞれが受け持つ「干支」で

表示されているのが、

先ほどの「カエルのユーモア」に

通じるのかと解釈しています。

十二神将は全て南北朝時代、

14世紀の建立です。

裏側から。

僕たち二人の干支「亥神」の

宮毘羅くびら大将」だけはアップで撮影。

正面に戻り、

改めて眺めていると、

突然、妻が雄叫びを(笑)

「あれ?

十二神将はみんな靴を履いているのに、

薬師如来と日光菩薩、

月光菩薩は、裸足やん!」

お〜確かに御三方のみ裸足ですね!

でも靴を履いた薬師如来って

あったかな?(笑)

(続く)

 

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