2021/07/10

津和野城の旅(島根県津和野町)前編

 

観光客が増えると…

僕たちが行った日の津和野は、

日曜日にも関わらず、観光客もまばらで、

本当にゆったりした時間を過ごせる、

素晴らしい町でした。

でも、僕たちには素晴らしくても、

地元の方には素晴らしい状況ではありません。

いかに多くの観光客が、

「お金」を使うかが、

地元活性化の全てなのですから…

今、津和野城はかなりお金をかけ、

大規模な修復工事を行なっていて、

ネットの情報ではあと二年で、

その修復は完成するそうです。

そんな話しを聞くと、

天空の城としていきなり人気が沸騰し、

観光客が何十倍にも膨れ上がって、

荒らされてしまった竹田城を

思い浮かべてしまいます。

荒らされた竹田城は無料だった入場料を

500円にしていますし、

雲海を見られる山の

入場料もかなり値上がっているし、

なんだか「本当にそこを訪れたい人」は、

損をする感じは否めません。

もちろん

人が多く来ることがわかれば、

値上げして、多くの利益を出し

整備やメンテナンスにお金を使い、

またさらなるおもてなしが出来る

という構図は十分理解出来ます。

ただ、

史跡を訪れるには、昔そこを作った武士や、

現代に史跡を修復した人、

地元の方々に対して

十分に敬意をはらい、少なくとも汚さない、

壊さないなどは当たり前に思うことが

必要でしょう。

ただ、そうでない人が多過ぎるので、

熊本県の八代宮のように

特定国の観光客をシャットアウトする

ところも出てくるのです。

観光客誘致とモラルの維持、

う〜ん難しい課題です。

津和野城へ

小京都と言われる都市は

他にもありますが、

ここ津和野は、まさにその名の通り、

古い町並み、古城、山、美しい川、

由緒ある神社、神事、巨木(笑)が、

ぎゅ〜っと詰まった町です。

そして、津和野を代表するお菓子、

京都の生八つ橋にも並ぶ?

「源氏巻」も忘れてはいけません(笑)

駅前の案内図。

津和野の旅は、

まずこの駅前からタクシーで、

この案内図の真ん中上あたりの

「リフト」乗り場まで行き、

リフトで津和野城を目指します。

そこから山歩き(下り)をして、

左上あたりの鷲原八幡宮を参拝し、

またここからタクシーで

太皷谷稲成神社まで行きます。

参拝後は、

千本鳥居をくぐりながら階段を下りて、

鷺舞(さぎまい)で有名な、

弥栄(やさか)神社に向かい、

最後は津和野の町並み散策という手順です。

要するに「登る」のはタクシー、

「下る」のは徒歩という、

最高効率の旅になるはずでした…

ところが…思わぬ展開もあって、

妻の足はパンパンになるという事態も(笑)

旅にハプニングはつきものですし、

それも醍醐味と言えば

妻に怒られますが、

僕としては120%満足出来る

思い出深い旅になったのは

間違いありません。

リフト乗り場に到着。

誰もいないリフト乗り場に

係のおじさまが二人。

観光客の僕たちを合わせここには四人(笑)

料金は往復450円、片道350円。

僕たちが片道きっぷを買うと、

何で片道なんだろう?という

不思議な顔をされました。

きっと往復を買う方が殆どなんでしょう。

それが証拠に、

津和野町観光協会のサイトには

往復料金のみが書かれていて、

片道は「無い」かのようでしたから、

やはり僕たちは、

レアケースなんでしょうね(笑)

レアケースな女(笑)

このリフト、かなり年季が入っていて、

妻は壊れるのではと心配していました。

高い所から振り返ると

津和野の町も見えてきます。

リフトを降りてからは山道です。

いたるところ工事中でしたが、

親切な散策道が整備され

困る事は全くなかったです。

整備中で立入り禁止の「出丸」石垣。

そして、本丸の手前には、

このような案内があります。

明治7年に描かれた津和野城の鳥瞰図です。

素晴らしい絵ですね!

今散策している場所と照らし合わせると、

多くの石垣が当時のまま残っていて、

この図面のお陰で、楽しさも倍増しました。

昭和17年、史跡指定となった時の石碑。

戦争中の大変な時期に、

史跡の調査なども行なっていたとは、

なんか、心のゆとりもあったのか?

と思ったりします。

僕たちは「中国自然歩道」の

「鷲原」に向かって行く予定ですが、

1.2Kmなんて楽勝と考えたのが

大きな間違い!

平地の1.2kmと山道のアップダウンが続く、

1.2kmは別物なのです(笑)

でもこの時はそんなことは知らない

幸せな僕でした(笑)

本丸まで5分の標識。

この石段もきっと

江戸時代からのものでしょう。

お〜!石垣も見えて来ました!

いいですね!テンション上がってます。

野面(のづら)積みの石垣。

東門のすぐ前辺りです。

僕たちが入った東門が、

大手門となっていたようです。

この絵を見ると、

ここの櫓はかなり立派です。

三段櫓の石垣。

正面から見た三段櫓の石垣。

門側から見た三段櫓の石垣。

ここは整備中で立ち入りが、

制限されていますが、

整備が完成したらより素晴らしい

大手門の跡が散策出来るでしょう。

下には降りられないので、

上から大手門跡を撮影。

ここからも三段櫓の石垣を眺め、

改めて感動(笑)

二の丸の石垣。

天守台下の縄張図。

今もこの縄張図の通りに

残っている津和野城、

凄いと思います…よ!

二の丸へ。

馬立(うまだて)と呼ばれる、

馬をつないだ施設の跡。

ここまで馬が登って来たとは、

ビックリします!

しかし、多くの山城では

よくある施設なので、

当時の馬は大変だったんですね(笑)

案内板。

塀の支柱を支えるための控え石も

当時のまま並んで残っています。

台所の跡。

海老櫓跡。

海老櫓跡から台所方面の石垣を臨む。

台所の石垣アップ。

このあたりも古い石垣が

そのまま残っていて、

江戸初期の人も踏んだ石を

僕も踏んでいるんだな〜なんて

ちょっと感慨にふけっていました(笑)

津和野城、聞きしに勝る、

素晴らしい遺構です。

(後編に続く)

今日の気になる案内板

本丸まで5分のところに

立ててあった案内板。

「ここは熊の生息地です」

と書いてあるその一番下には、

「観光リフトで熊鈴を

お貸ししていますのでご利用ください」

と親切に書いてあります。

そんな鈴が必要なくらい、

ここは熊が出て来るのか!!

まあ、熊に出会って生き残ったら

それもブログのネタになるし…

とまでは思えませんが(笑)

結局、森のクマさんとは、

出逢いませんでしたとさっ!

めでたしめでたし(笑)

 

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