カクキュー八丁味噌(岡崎市)後編

創業者は今川義元の家臣
カクキューのサイトには、
「今川義元の家臣であった
早川家の先祖・早川新六郎勝久は、
永禄3年(1560)
桶狭間の戦いで今川が敗れた後、
岡崎の願照寺へと逃れて武士をやめ、
名を久右衛門と改めました。
久右衛門は寺で味噌造りを学び、
数代の後、現在の場所である
岡崎市八丁町(旧・八丁村)へと移り、
正保2年(1645)に業として
「八丁味噌」を造り始めました。」
このように記されています。
訪問時には、
こんな経緯など全く知らず、
創業者にも興味はありませんでした。
ところが、
創業者は僕たちに
猛アピールをしてきたのです!
それは・・
味噌蔵で妻が発見したこちらの名前です。
「氏真」!!!
この名を冠する味噌桶運搬車に
二人してもう大興奮(笑)
今川義元の嫡男、
氏真さんの名前を付けているのは何故?
カクキューとどんな繋がりなんだ?
と興味津々でしたが、
カクキューのサイトにより、
祖先の主君だった今川氏への
敬慕の念があっての事(多分)だと
解明されたのです。
また、偶然ですが、
僕たちは一年ほど前、
東京都杉並区の観泉寺にある
氏真さんのお墓を参拝しているのです。
こちらが今川氏真さん(右)と
妻、早川殿(左)のお墓です。
早川殿と書いて、ふっと思ったのが、
カクキューの創業者も
早川新六郎勝久さんで「早川」ですね!
「早川殿」というのは、
後年住んでいた場所の名前で、
苗字ではありませんが、
カクキューと氏真さんの深い絆、
ここでも感じてしまいます。
史料館(内覧)
ここからは内覧へ。
「八丁味噌を愛した著名人」
徳川家をはじめ、
錚々たるメンバーがいらっしゃいますが、
妻が雄叫びをあげたのが、
坂の上の雲に出てくる秋山兄弟の兄、
「秋山好古(よしふる)」です。
大酒飲みだった好古さん、
味噌田楽とかにして楽しんだのかな?(笑)
昔、岡崎駅に設置されていた看板。
味噌作りの実物大ジオラマからスタート。
すごい再現ですね!
味噌を担いでハシゴに登っている人、
味噌樽を満タンにするまでに
150回も登り降りしたそうです。
(現代は機械なのでご安心を・・笑)
仕込み。
案内。
戦時下での価格統制により、
一時は操業停止まで追い込まれ、
カクキュー最大の危機を迎えるも
それを知恵と勇気で乗り切り、
さらなる飛躍と繁栄の礎を築いた
十七代目の紹介。
「ピンチはチャンス」とは言いますが、
まさにこの方の為にある言葉でしょう!
天保の仕込み桶。
カクキューで、
最も古い六尺(桶)だそうです。
大きさの比較の為、妻登場。
桶の底側。
ちゃ〜んと
「天保十年巳亥年」と
刻まれています。
僕たち夫婦の生まれた年も桶と同じ
「巳亥」(つちのとい)なので、
桶とは丁度120歳違い、
これもなんかご縁を感じます(笑)
販売促進物(宣伝物)。
左は小牧・長久手の戦いで、
加藤清正と本多忠勝の一騎打ちの場面。
もちろん史実ではなく想像です。
右は、大坂夏の陣で、
真田幸村が徳川家康を追い詰める場面です。
勿論こちらもここまでの史実は、
なかったはずですが、
販促物と言うものは、
やはりこんな遊び心は大切ですね。
本蔵地蔵(ほんぐらじぞう)
以下、案内です。
「江戸時代中期に蔵(本蔵)を
建てようとしたところ、
土の中から現れたお地蔵様。
毎年八月に従業員一同で
地蔵盆を行なっている。
※史料館外のお地蔵様は、
本蔵地蔵のレプリカです。」
「土の中から」で思い出したのが、
瀬田の唐橋の袂に祀られている
こちらのお地蔵様です。
こちらも川底の土の中から
発見されています。
「橋守地蔵」と名付けられた
室町時代の石仏ですが、
人柱を立てる身代わりとして、
埋められていたのではないかとの
案内がありました。
本蔵地蔵もその昔、
人柱の身代わりだったかも
知れません・・・
こちらは史料館前のレプリカです。
ここまでして、
お地蔵様を大切にされる
カクキューさん、
益々繁栄される事でしょう!
そして、
史料館で〆はこちら・・
家康公の愛した「焼き味噌の湯漬け」。
松本潤さんがここで食べたそうです!
味噌蔵
次に味噌蔵へ。
古い給水機を通過。
味噌蔵に到着。
「甲子蔵」
案内のお姉様曰く、
「名前の由来は
大正十三年(甲子)(きのえね)に
建てられたから。」
蔵に名前を付ける事は、
愛着が湧いて素晴らしいと思います。
そして、中へ・・・
冒頭に書いた「氏真」登場!(笑)
全部氏真さんに持っていかれ、
ここでの説明は上の空、
味噌は二夏二冬の二年をかけて
熟成させるというお話と、
一つの樽に6トン
30万人分の味噌が入り
重しの石は3トンになると言う
二つのみを覚えていますが、
数字は間違っているかも・・(汗)
その後、
味噌蔵から出た妻が発見したのが、
こちらです。
もう一つの味噌桶運搬車。
「こっちはきっと義元よ!」
周囲も見えず、
興奮して近づこうとした妻に
「ここ勝手に入っちゃダメじゃない?」
そう言って引き留めた僕・・・
「やっぱ義元を確認したかった〜」と
ちょっとだけ後悔するも
規則は守れたのでOKでしょう(笑)
レトロな防火水槽。
ゴール。
ここで試飲&試食タイム開始。
八丁味噌と赤味噌の飲み比べ。
それに、
コンニャクに味噌を付けたものを
いただき、
これがめっちゃ美味しく、
ここ最近、
味噌が少し苦手になっていた妻も
「こりゃ〜美味しい!」と大喜び。
ここで味噌苦手が治るとは、
もうビックリ!
こんな副産物まで貰えて、
僕たちは幸せですよ(笑)
勿論売店で味噌を購入することに。
簡単に使える田楽味噌、
我が家でも大活躍です!
Comment
ホントに美味い!ゴチでございます!!!
源能直様
コメントありがとうございます。
美味しくて、よかったです!