北里柴三郎記念館(熊本県小国町)

 

本物だけが放つ魅力

郷土の偉人を顕彰した施設というものは、

日本各地に点在しています。

もちろん僕は、

その殆どを訪問していませんが、

北里柴三郎記念館は、

顕彰施設の中でも、かなり秀逸な部類に

入るのではないかと思います。

その理由は、施設そのものが、

偉人である、北里柴三郎自身が、

実際に使ったもの、住んだもの

作ったものであり、歴史の中断が無く、

全てが「本人」に

結びつくものばかりで、

ここにいると北里柴三郎の

息吹さえも感じられるからです。

熊本の山奥の小さな町に、

こんな凄い施設があったとは、

正直、驚きました。

こんなに素晴らしいものを後世に残した

北里柴三郎という方は、

医学博士というだけでなく人間としての

生き様そのものが、偉人と言えるでしょう。

北里柴三郎記念館へ

幼少期の北里柴三郎が

遊んだであろう北里大社から

歩いて5分、川を渡ればすぐそこが

北里柴三郎記念館です。

ここは、北里柴三郎記念館とともに

「学びやの里」として、

宿泊研修施設の木魂館や

グラウンド、食事処など、

博士が提唱した

「学習と交流」を実践する

総合的な施設も併設されています。

案内板。

僕たちが訪問したのは、

令和元年9月14日。

翌月の10月からは、

入場料は400円になっています。

エントランス。

入場口。

熊本では千円札が一番大きい?(笑)

お手植えの杉

記念館に入ってすぐ左手にあるのが、

スッと伸びた日本の杉です。

仲良く日本並んでいる姿に

よく神社でみかける

夫婦杉のイメージを抱くと、

やはりそうでした・・・

北里柴三郎御夫妻が

大正五年にお手植えされものです。

こちらは、入口に向かう、

エントランスから見たお手植えの杉。

何だか御夫妻が二人して、訪問者を

歓迎してくださっているかのようで、

僕はこの杉を、「ウェルカムボード」ならぬ、

「ウェルカムシーダー(杉)」と名付けました。

(イケてないかな・・笑)

北里柴三郎博士胸像

次に見たのは胸像です。

施設案内図。

記念館の案内をチラ見(笑)した後、

胸像に行ってみます。

北里柴三郎博士胸像。

博士と同郷(熊本生まれ)である、

徳富蘇峰の直筆ですね。

北里文庫

北里文庫とは図書館の事で、

今は展示室になっています。

全景。

館内は撮影禁止ですので、

写真はありませんが、

博士に関係する様々な展示と

映像による解説があって、

かなり充実した施設です。

大正5年に完成した北里文庫は、

北里柴三郎が私財を投じて郷土の

青少年育成のために建てたものと

書かれています。

素晴らしい事をやっていますね・・・

その落成時に

先程の「ウェルカムシーダー」(笑)を

植えられたのでしょう。

文庫の後ろには立派な

土蔵(書庫)があります。

この風景を見て、神社の、

拝殿(文庫)、幣殿(渡り廊下)、

本殿(土蔵)の並びと重なるのは、

僕たちが神社に

行き過ぎているからかも知れません(笑)

本殿・・・

いいえ、土蔵(書庫)の作りは

頑丈そうで、蔵書たちも安心して

暮らせそうですね。

貴賓館

次に貴賓館を見学。

案内によると、貴賓館も

隣の北里文庫と同じく、

大正五年に建てられています。

北里博士が帰省時の住居としたり

賓客をもてなす場所だったそうです。

入口側からの全景。

側面から撮影。

縁側もある立派な屋敷です。

入口。

昔の写真。

北里柴三郎が8歳の時、

勉学のために預けられた橋本家で

磨いた(磨かされた?笑)

縁側の一部が展示されています。

縁側の展示なんて、珍しいですね。

階段で二階へ。

開放的な部屋です。

「貴賓館での北里夫人と子どもたち」

と題された写真。

彼女らが見ているのと同じ風景は、

こちらです。

山並みも田んぼも同じ風景ですね!

時間が止まるとはこの事でしょう。

そして、部屋の中を見ると、鴨居には、

こんなものが掲げられています。

士規七則。

吉田松陰が従弟の玉木彦介に贈った

武士の心得七か条みたいなもので、

武士だけではなく、

人としての道を的確に説いています。

北里柴三郎も吉田松陰を

尊敬していたのでしょうか?

こちらは日の丸。

説明は無いので、

何故日の丸なのかは分かりませんが、

吉田松陰の士規七則を考えれば、

日本という国に誇りを持っていたという

ことかも知れません。(憶測だらけ)

北里柴三郎生家

生家の一部分が移築されています。

僕たちが写り込んでいるのが、

気になりますが、案内版です。

父親は庄屋だったので、

相当に大きな家だったようですが、

ここにはその一部が移築されています。

貴賓館から俯瞰した生家。

江戸時代~明治時代なのに、

さすが、庄屋さんの家、

白壁の素晴らしい建物です。

縁側もありますね。

北里柴三郎もまさか自分が将来、

縁側磨きをさせられるとは、

思ってもみなかったでしょう(笑)

入口。

お邪魔します!

室内。

生家と父母の写真。

床の間。

これで生家の見学も終わり、

ここから出口へと向かいます。

 

拝殿(北里文庫)前で、ツーショット。

これで、北里柴三郎記念館の

訪問は完了です。

本物だけが持つ歴史の重みと

北里柴三郎博士の人柄に

感動しっぱなしの1時間でした。

 

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