剣神社のクスノキ(福岡県鞍手郡)

 

古墳よりもクスノキ

鞍手町には剣神社という名前の神社が

いくつも存在しています。

もちろん全てを参拝したいのですが、

限られた時間に全部行くのは無理。

なので、古いクスノキがある剣神社と

古墳がある剣神社の二つに絞り、

最終的にクスノキに決定。

いえ、

多分はじめからクスノキだったかも(笑)

クスノキ

僕たちはクスノキにいったいどのくらい

出会って来たでしょうか?

数十本、あるいは百本近いかも・・・

そのどれもが同じ形ではありませんし

木が辿ってきた歴史も経歴も違い、

まるで人間の一生のようにも

思えてくるからなおさら親近感がわきます。

今回のクスノキはかなり老衰していると

事前の情報で知っていたのですが、

老いるのだって魅力の一つだし、

僕だって老衰まっしぐらですから

他人事、いえ他木事ではありません(笑)

神社の参道から二の鳥居を臨む。

クスノキは向かって右側の

境内社である厳島神社に立っています。

以前は水があったようですが、

現在、池は枯れています。

厳島神社ですから

御祭神は宗像三女神でしょう。

社殿とクスノキ。

社殿を覆うような感じもして、

神様を守る御神木ともいえる存在です。

根本部分がこれだけ枯れて、

トンネルが出来ていても

今もなお樹勢を保っている生命力には

ホントに頭が下がります。

恐らく主幹は折れてしまったのでしょうが、

それはそれで、見ごたえがあります。

このように思えるようになったのは、

佐賀県武雄市に生息する

塚崎の大楠を見てからの事で、

それまでは、主幹が折れたり、

落雷で焼けたりしたクスは

僕の見学候補からは除外されるほど

差別的な扱いを受けていました(笑)

枝葉に勢いがあるので、

この後も間違いなく僕よりは

長生きするはずです(笑)

御社殿へ

クスノキのあとは、参拝です。

二の鳥居は亨保二年建立。

西暦だと1717年なので、

300歳を数えます。

手水舎。

御由緒。

御祭神はヤマタノオロチの尻尾から

草薙の剣を見つけた須佐之男命、

そして、その草薙の剣を持って

東国平定や熊襲征伐を成し遂げた

日本武尊、

その奥さんであり熱田神宮に

草薙の剣を奉納した宮須姫。

やはり草薙の剣と関係が

深い神社というのがわかります。

三の鳥居。

鳥居の左には、

導きの神様、猿田彦さんたちが

いらっしゃいます。

鳥居の右側には相撲場があります。

大正十一年建立。

拝殿。

嘉永二年(1849年)生まれの狛犬。

吽形。

拝殿に一番近い場所で、

睨みを聞かせているのは、

先程の狛犬と同じ年の生まれの狛犬。

こちらは吽形。

ラッキーな事に

拝殿の周りにはイチョウの葉の

黄色い絨毯ができていました。

左から、拝殿、幣殿、本殿。

本殿。

参拝後に知ったことですが、

真ん中に見えている灯籠、

実は灯籠狛犬だったのです・・・

六嶽神社八剣神社で見た、

阿形は頭の上に、

吽形はお尻に灯籠を載せた、

この地方独特の狛犬です。

う~ん、見落としたのはちょっぴり残念!

拝殿前にてツーショットで本殿参拝は完了。

境内社など

境内で気になったのがこちら。

恐らく右から左へ読むので、

「神霊留竒石」と書かれているのでしょう。

これが何かは未だに謎です・・・

境内社。

古い祠。

神像(仏像)の首が切られています。

廃仏毀釈の名残でしょうか・・・

天満宮。

菅原道真公の像が

御神体になっています。

そして、神社では普通見かけない

こんなものを発見しました。

腕!

腕のアップ。

このオブジェに目が釘付けになってしまい、

説明文を読むのを忘れてしまいました(汗)

そして、このオブジェの真ん前にあった

こちらの鳥?たちの像も

また印象深いものでした。

真ん中の像を見た途端に思い出したのが、

5~6年前、スペインのあばあさんが、

キリストの顔を修復して

サルみたいになった事で、

世界的に有名になった絵です。

不思議ですが、似てます(笑)

その左にはくちばしのある鳥。

神社にこれらを置くというのは、

僕にはなかなか想像出来ませんが、

神社の神様は寛容なので、

きっと喜ばれているに違いありません。

と書いてふっと思ったのは、

僕がすでに

この虜になってしまっている事(笑)

良かったオブジェがあって。

一番右側のもスペインの絵っぽいですね(笑)

剣神社の神様は、

クスノキをはじめ、

歴史的な鳥居や狛犬だけでなく、

現代のアート作品も楽しめる

参拝者にサプライズな

感動を与えてくれる

本当に素敵な神様でした。

 

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