2022/01/05

長篠設楽原古戦場・馬防柵

 

天才・信長

戦国の三英傑と言われる、

信長、秀吉、家康のうち、

天才だったのは信長でしょう。

やることなすこと

過去に類をみない独創的な

ものばかりですから。

設楽原歴史資料館の案内に、

「(岐阜を出発する時)

設楽原に馬防柵を作るために、

大量の丸太と縄を用意させ、足軽に

柵木1本、縄1把を持たせました。」

こう書かれていたのを見ても

やはり天才の発想ですね。

出陣する時点で、

決戦場の場所や

地形などを完全に把握し、

既に勝利の方程式が

出来上がっているのですから。

今回は、

そんな馬防柵を再現してある

設楽原の決戦場の散策です。

設楽原へ

まずは、気持ちを令和三年から

446年の時を戻し、天正三年に(笑)

そして、設楽原へ。

設楽原歴史資料館のジオラマ。

右端が武田軍に包囲された長篠城、

左端が設楽原。

 

設楽原古戦場跡の風景。

長篠城を救うべく、

馬防柵を設け布陣した信長・家康軍。

その前には湿地帯と堀の役目を果たす

川が流れています。

再現された馬防柵を

武田軍側から動画で撮影。

案内によると

「(馬防柵は)延長二粁に及んでいた」

※二粁=2km

このように書かれていますので、

実際のものは、

恐ろしく広範囲に渡って

作られていたんですね。

乾堀と馬防柵、土塁の

三段構えを総称し

「鉄砲構え」というようです。

資料館では、

「川沿いに馬防柵を作ることによって、

一つの大きな城を作ったと考えられます。

川が堀となり、

柵は塀の役割を果たしています。」

このように書かれていました。

馬防柵の案内。

ここで注目したのは、

このフレーズです。

「連吾川に向かって右側の

下手に徳川軍のものを、

左側の上手に織田軍のものを、

区別して構築してみた。

両軍の様式には、

攻口(出入り口)の

設け方に違いがある。」

へ~!!

馬防柵の様式が違うとは、

ここに来て初めて知りました。

徳川家康の馬防柵

家康の馬防柵は、

何となく、常に手を抜かず、

慎重な家康の性格(多分)が

表れています。

前後二重になっていて、

出入り口も多く、

鉄砲隊の交代や、

出撃、退却がやりやすくなっています。

斜めから。

武田軍側からの近影。

こちらから見ても

出入りはしやすそうです。

織田信長の馬防柵

こちらは至ってシンプル。

基本は一直線で、

出入り口の数は、

家康の馬防柵にくらべ

格段に少なくなっています。

やはり、最小の材料で、

最良のものを最速で作るという、

信長の性格が感じられます。

信長の馬防柵の端っこには、

武田軍の武将、

土屋昌次(昌続)討死の石碑と

俳句があります。

土屋さんをWikipediaで調べると、

「(設楽原の)戦が始まると、

真田信綱、真田昌幸と共に

右翼の天神山に陣を敷いた。

織田勢の三重柵の二重まで突破したが、

一斉射撃を受け戦死したという。

享年31。」

この中で名前が出ている

真田昌幸(幸村の父)は生き残り、

昌幸の長兄で、

真田家当主の真田信綱さんと

次兄の昌輝さんが討死したので、

三男の真田昌幸が

真田家の当主になったのですが、

もし、ここで

真田昌幸が討死していれば、

家康の上田城攻めの失敗も

無かったかも知れませんし、

真田家が、

明治維新まで続いたかどうかも

わかりません。

また、タラレバの話になってしまったが、

歴史の瞬間とは

色んな想像を掻き立てさせてくれ、

本当に面白いものです。

武田軍視線

天正三年5月21日の

武田軍の気持ちになって

戦場跡を歩いてみました。

僕たちが行った日は、

雨で、足元は少し緩んでいました。

設楽原の戦いの日当日は、

前日まで降っていた雨で、

かなり、ぬかるんでいたようです。

ただし、当日は晴れ。

なので、火縄銃には

持って来いの天候・・・。

でも依然ぬかるんでいる・・・。

攻める武田軍にとって

不利な材料しかないですね(汗)

家康さんの馬防柵前まで

突撃したものの、

ぬかるみで前進もままならず、

鉄砲で撃たれてしまい、

僕たちは、あえなく討死(笑)

今日の感想

長篠設楽原の戦いについては、

梅雨時期なのに、

鉄砲3000丁は無かったとか、

鉄砲だけが勝因ではないとか、

武田の騎馬隊はそんなに多くないとか、

色んな説があるようですが、

長篠城、資料館なども含め

現地で見聞きすると、

やはり、信長・家康軍は、

用意周到で、

勝つべくして勝ったんだな~と

実感してしまいます。

 

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