老松天満宮(佐賀県佐賀市)

 

佐賀県への認識

佐賀県は面積も小さく、

あまり目立つ県ではないようです。

僕も以前、佐賀県と言えば、

はなわの歌「佐賀県」の内容

そのものの認識でした(笑)

まあ、誤解だらけという訳ですね(汗)

ところがその認識が180度変わったのが、

二年ほど前に佐賀城本丸歴史館で見た

幕末、佐賀の乱の寸劇でした。

それからというもの佐賀には興味津々で、

肥前鳥居、肥前狛犬を代表とする

独創的な石文化や、

クスノキの巨樹が佐賀県に

集中して生息していることも

相まって、寝ても覚めても佐賀・・・

とまでは行きませんが、

佐賀の魅力は掘れば掘るほど

無尽蔵に出て来て困ります(笑)

老松天満宮へ

老松天満宮に行く目的は、

何といっても

肥前狛犬に会うことでした。

こじんまりした神社ながら何体もの

肥前狛犬が存在しているという情報を

いつも勝手に(笑)お世話になっている

神社探訪・狛犬見聞録という

サイトで知ってから、

早く訪問したい神社の一つでした。

今回その念願がようやく叶ったのです。

一の鳥居は、肥前鳥居。

デザインは明神鳥居に近いものですが、

基本構造は、肥前鳥居なので、

カテゴリーとしては、

肥前鳥居と書きます。

「貫」の一部は修復されていますが、

それでもここに立ち続けている事が

嬉しい限りです。

柱には、延寶七年(1679年)と

刻まれていて、すでに350年位もの

長い間、ここで参拝者を上から

見守って来ています。

ちょんまげ姿からリーゼントまで、

いったいどれほどの頭を

見て来たのでしょうか(笑)

参道を進むと石橋が見えて来ます。

「奉再築 明治二十一年」と

刻まれていますので、

以前は江戸時代の橋が

架けられていたのでしょう。

二の鳥居。

一の鳥居同様、

笠木、島木が、通常の明神鳥居に

似てきた後期型の肥前鳥居ですね。

江戸期には街道も整備され、

往来する人や物の流れによって、

中央の流行デザインがミックスされ、

肥前鳥居初期型に見える

圧倒的な佐賀(肥前)の独創性は、

薄れて来たのかも知れません。

そういった意味では、

「隔離された地方の文化」というのを

そのまま残すのは至難の技とも言えますね。

こちらは一の鳥居よりも少し新しい、

正徳元年(1711年)の建立。

新しいと言っても300年以上も

前のものですが(笑)

この斜めの角度から見る鳥居が、

また素敵なのです。

拝殿と御神木のクスノキ。

横から見ると巨木の枝ぶりと

拝殿に向かって

狛犬や灯籠が並べられているのが

よく分かります。

手水舎。

現役の手水鉢には、

「征露紀念」と刻まれていますので、

日露戦争に勝利したころ奉納された

ものでしょうか。

すぐ左の現役を退いた

古い自然石の手水鉢には、

注連縄が張ってあり、

大切に保存されているようです。

参道を進むと

狛犬と灯籠が大挙して

出迎えてくれるのが、

この老松天満宮の魅力の一つで、

まずは、最初の狛犬にご挨拶です。

江戸時代かと思うような風貌の狛犬。

しかし寄進されたのは、

昭和四十一年(1966年)と

比較的新しいものです。

吽形。

次に迎えてくれるのは、

肥前狛犬です。

足の彫り方からすると

かなり古いタイプに見えますが、

年代などはわかりません。

吽形。

次は、一体だけ参道右の

御神木の根っこに埋まるように

鎮座している肥前狛犬です。

やはり生まれは江戸初期とか位でしょうか・・・

そして、拝殿前には

さらに一対の肥前狛犬が待っています。

阿形。

真横から見るとロン毛です(笑)

吽形。

こちらもヘアースタイルが、

なかなかお洒落ですね!

この後、拝殿で参拝。

こちらは本殿。

境内社

御社殿の周囲には、

古い石祠など、

いくつもの境内社があります。

拝殿左前の境内社。

中には菅原道真?かと

思われる石像が祭られています。

(違ったらごめんなさい!)

仏教的な石祠。

こちらも神仏習合の名残?。

左は笹森稲荷大明神、

右は稲荷社でしょうか。

猿田彦大神。

最後にツーショットで〆。

老松天満宮は肥前鳥居と

肥前狛犬三昧が出来る、

佐賀の石文化ファンにとっては、

必見の場所でした。

今日の不思議発見

境内の一角で見つけた

不思議な構造物。

真ん中は境界線を表すものでもないし、

自然石が四方に配置された事に

何か意味があるのかも知れないし、

う~ん何でしょうか?

未だに大きな謎です(笑)

 

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