2020/12/15

丹賀砲台園地・展覧会(佐伯市)

 

チャンスはハゲおやじ

「チャンスの神様は前髪しかないから

通り過ぎてしまうと決して捕まえられない」

そんな、格言があります。

常に一瞬のチャンスをものに出来る

準備をしておきましょうというのが、

大意ですが、

これを平易な言葉を使い、

子どもたち向けに

分かりやすくアレンジしたのが、

童話作家、久留島武彦氏の言葉、

「チャンスはハゲおやじ」。

僕は氏の出身地、大分県玖珠町の

久留島武彦記念館で、

この言い回しを見た時、

強烈な印象を受け、

頭に刻み込まれたのです。

そんな「ハゲおやじ」が

令和2年11月はじめ、

僕の目の前を通りがかりました(笑)

丹賀砲台園地で展覧会をされる

作家さんと、たまたまの

ご縁をいただいたのです。

昨年3月に訪問した丹賀砲台園地、

まさかこんなご縁で再訪するとは、

思ってもみませんでしたが、

やはり「ハゲおやじ」は、

期待を裏切らない「おやじ」でした(笑)

丹賀砲台園地へ

この旅の主目的は勿論、

丹賀砲台園地での展覧会ですが、

その前に立ち寄ったのが、

標高645mの尺間山です。

尺間神社近くの天見ヶ平展望台から。

佐伯市内から鶴御半島までが一望出来、

丹賀砲台園地も鶴御崎の手前に、

かすかに見えている気がしますね(笑)

そして、ここから車で1時間ちょっとで、

こんな景色が広がってきます。

リアス式海岸が美しく、

どこを切り取っても絵になる鶴見半島、

その高台に見えるのが、

砲台跡の頂上に作られた

ドーム型の建物です。

ズームで撮影。

ここから丹賀砲台園地までは後少し。

案内。

山上に軍艦の砲塔部を据え付け、

昭和17年、

豊予海峡の敵に備えた訓練中、

最後の一発の弾丸が砲塔内で爆発し、

死者16名他負傷者多数を出す

悲劇的な事故が起き、

その廃墟跡が、

今の丹賀砲台園地となっています。

まずは、慰霊碑に黙祷。

山の下からが入口。

会場入口の案内。

この展覧会、

令和2年12月21日(月)までの

開催です。

入ってすぐ目にしたのが、この案内。

「磯崎建築×表現」。

下平千夏さんが手掛けた、

磯崎新さんの詩「孵化過程」への

オマージュ作品だと紹介されています。

砲弾を運ぶトロッコの跡に、

スロープカーが設置され、これで砲塔へ。

スロープカーの名は、

爆発した砲塔を搭載していた

巡洋戦艦の名前である「伊吹」。

これに乗る事によって、

亡くなった方々への鎮魂の気持ちと

これから目にする作品への

期待が膨らんでいきます。

上へ。

砲塔内部の案内。

壁は白く塗られて、

一見、美術館と思えるほど、

かなりおしゃれな空間です。

砲塔内部へ。

遂に到着。

パンフレトには

「数百本の水糸を用いた大規模な

インスタレーション」

このように書かれています。

正直、インスタレーションという言葉を

僕は知らなかったので、

Wikipediaで調べると

「ある特定の室内や屋外などに

オブジェや装置を置いて、

作家の意向に沿って空間を構成し

変化・異化させ、

場所や空間全体を

作品として体験させる芸術。」

このように書かれています。

砲塔跡上部から。

下から上に広がる、

三本の黄色い糸束、

悲劇、廃墟からの再生、

そして、新たな繁栄という循環を

感じられる気がします。

もっとも

僕の芸術的センスはゼロなんですが、

ただ単純にそう思わせてくれたのは、

正直な話です。

水糸が放射状に張られ、

ここからも無機質な戦争遺跡から、

伊吹ならぬ、

息吹が感じられてきます。

3本の糸束=「3」、

黄色い水糸=「黄色」、

この二つ、

実は妻の今年のラッキーナンバーであり

ラッキーカラーなのです!

そんな意味あいも重なって、

このインスタレーション、

僕たちの記憶には永く残るでしょう。

最後に近影。

水糸は数百本と案内されていましたが、

何だか千本以上はあるような・・・

これだけのものをこの空間に作り上げる

物凄いエネルギーには正直敬服します。

動画でも撮影。

芸術的空間を満喫した後は、

ドームの外へ。

双眼鏡で見ると、

水の子島灯台までもが見えて、

視界は最高!

豊予海峡を模したオブジェと

実際の豊予海峡方面の景色。

鶴御崎近く、

元ノ間海峡のはるか先には

四国、愛媛県愛南町方面までもが

綺麗に見えています。

最後は記念のツーショットで〆。

下平様とのご縁をいただけた事に、

改めて感謝し、

今後のご活躍ご祈念しています。

 

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