2021/08/10

躑躅ヶ崎館(武田氏館)前編

 

袖振り合うも他生の縁

大手門前に広がる遺構を見学していると

先に散策から戻って来た女性から

「あそこに綺麗な蓮の花が咲いていますよ、

ぜひご覧になってくださいね!」

こう声をかけられました。

それだけで、ほっこりさせられ、

「あ~この日、この時、

ここに来て本当に良かったな~」

「何だか元気百倍だな~!」

って、思えてしまいます。

コロナ禍で、

人との接触を忌み嫌うような

世知辛いこのご時世に

こんなに親切に声をかけてもらえることは、

まさに「袖振り合うも他生の縁」。

有り難いご縁です。

西洋医学にはお世話になってるし

全く否定もしませんが、

人間の根本的な免疫力というのは、

やはり充実した精神から来るものだと

ひしひし感じました。

武田氏滅亡後も機能

躑躅ヶ崎館(つつじがさきやかた)

または、武田氏館と呼ばれる

武田信虎・信玄・勝頼の三代にわたる

武田氏の居館は、

天正十年(1582)の

武田氏滅亡後も10年ほどは、

信長・家康・秀吉の各武将により

改装・拡張され引き続き

使用されていた事を現地で知りました。

そんな経緯もあり躑躅ヶ崎館の遺構は、

滅亡後のものが多かった気がします。

興味ある人であれば

事前に知っていたでしょうが、

あまり予習しなかったからこそ

「へ~!そうだったんだ~!」と、

感動もひとしおですよ。

これからも適当に予習しよう(笑)

大手門周辺ゾーン

ここは躑躅ヶ崎館の東側、

大手門の外に広がる地区を発掘、

再現された場所です。

案内板。

現在は神社の横参道となっていますが、

ここがかつての「大手」(正面)です。

大手前の発掘調査時の写真と案内。

武田氏滅亡後に作られた石塁。

この下に、武田時代の

丸馬出と三日月堀が埋まっているのが

案内の図面でわかります。

これが出来た当時はまだ戦国、

素朴な野面積みですね。

大手石塁全景とその先の大手門跡。

全体像を動画で撮影。

厩(うまや)跡。

案内には、武田氏滅亡後に

存在した厩だと思われると

書かれてます。

信玄ミュージアムでは、

「(秀吉の配下であった)

加藤光泰が領主だった時代、

(1591~1593年)

館の大改修を行い、各所に石垣を築いて

館の姿を変えたと推定されます」

このように書かれていましたので、

ここで見られるものの多くは、

加藤さんの時代のものかも知れません。

Wikipediaによれば、

加藤光泰さん、

秀吉の朝鮮出兵、文禄の役で

病死(毒殺説もあり)したものの

家督を継いだ子供の、貞泰は、

関ヶ原の戦い後、

伯耆国米子藩主を経て、

伊予大洲藩主となり

幕末まで続いています。

土塁。

土塁・惣堀の復元。

江戸時代以降、

水田開発や宅地造成などにより

ほぼ往時の姿は無かったものの

発掘調査により丁寧に復元されたと

書かれています。

北虎口。

惣堀北虎口の発掘写真など。

ここでは戦国時代の

虎口、石段が発掘され、

それを元に復元されています。

惣堀(南側)

惣堀の北側。

これが、冒頭に書いた

「綺麗な蓮の花が咲いていますよ」

と教えて貰った場所です。

惣堀の蓮と土塁。

女性が話していた通り、

心を浄化してくれそうな

素敵な蓮の花が咲いています!

美しい蓮の花と美しい妻(笑)

(笑う所ではないか!?・・汗)

竜ヶ池(展望所)

惣堀の北側、蓮の花が咲いている場所から

さらに北側に行くと、

こんな石垣があります。

Wikipediaには、

アースダムという形式の

ダム湖を支える石垣で、

大正時代、ここに灌漑用水ようの

溜池を作った時、

「周囲にある石を使った」と書かれています。

この石、見るからに石塁・石垣として

野面積みで使われているものと

同じような色・形をしていますので、

遺構の石を使ったものだと

勝手に推測しました。

とすれば、形を変えて、

ここに戦国時代の遺構が

存在しているのかも知れませんね!

階段で頂上まで行くと、

竜ヶ池と名づけられたダム湖があります。

右側の山が躑躅ヶ崎の先端で、

武田氏館が躑躅ヶ崎館と言われる

所以になった名前の場所です。

ダム湖ほとりに立てられた、

武田氏館跡・城下町の眺望の案内。

お~確かに良い眺めじゃ(笑)

ズームして

先程巡ったばかりの場所を撮影。

史跡や城下町を

こんなに俯瞰できる場所があるとは、

ホントにラッキーでした!

息切れしながらも

ダム湖に登った甲斐があったということ。

甲斐(甲斐の国)だけに(笑)

土塁の前でツーショット。

この後は、主郭である

武田神社を挟んで反対側、

西側の散策へと向かいます。

(後編へ続く)

 

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