大樹寺（岡崎市）多宝塔
「おでん」の別名は？
大樹寺の駐車場の一角に
「味自慢 五平餅」というお店があります。
文字通り一推しは五平餅で、
美味しいと評判のようですが、
僕たちはここを昼食目的で訪問し、
おでんを頂きました。
ところが、
お店のどこを探しても
メニューに「おでん」は無いのです。
しかし、
僕たちがおでんを食べたのは
間違いありません（笑）
そんな疑問を抱えながら
このブログを書きつつネットで調べると、
関西方面では「おでん」のことを
「関東煮」と呼ぶそうで、
実際に撮った写真を見返すと
「関東煮 （１本） １５０円」
こんな張り紙が写っています！
桶狭間の戦い後、
一度は死を覚悟した家康が、
生まれ変わった大樹寺で、
「おでん」という観念から
脱皮できた僕の脳も少〜しだけ
生まれ変わったかも知れません（笑）
ビスタライン
三門（山門）前の案内からスタート。
眺望ライン（ビスタライン）。
案内を抜粋すると、
以下になります。
「大樹寺と岡崎城を結ぶ、
標高差を利用した約３Kｍの直線を
「ビスタライン」と呼んでいます。
これは三代将軍徳川家光公が、
家康公の十七回忌を機に、
「祖父生誕の地を望めるように」
との想いを守るため、
大樹寺の本堂から山門、総門を通して、
その真ん中に岡崎城を望むように
伽藍を配置したことに由来しています。」
家光さんが大好きなお爺ちゃんへの
尊敬とこだわり、
ここ大樹寺でもいかんなく発揮され、
現代の観光目玉となっていますね！
寛永十八年（１６４１）、
家光さんが建立した三門。
ここから回れ右すると・・・
小学校があります。
校庭を挟んだ向こう側に、
大樹寺の総門が建ち、
そのずっと先に
岡崎城が見えるはずです。
お城、見えてますね。
凄いぞビスタライン！
最大限ズームして撮影。
関東煮
ビスタライン体験後、
腹ペコな僕たちは、
冒頭に書いた、「味自慢 五平餅」へ。
三門をくぐると本堂が見えますが、
それには目もくれず（笑）
一目散にお店を目指します。
正直、餅でもいいから（失礼！）
お腹を満たそうと考えていた所、
中に入ると
「おでん」があるじゃないですか！
おでんは自分たちで好きなものを
勝手に取って食べるスタイルです。
妻の食べ顔。
僕は一気にこんにゃくを
吸い取っていますね！
そしてこの背後の壁の張り紙で、
冒頭に書いた「関東煮」を
遅ればせながら確認した次第です（笑）
お代は二人合わせて６００円、
財布にもお腹にも優し〜い
五平餅さんなのでした。
多宝塔
お腹も落ち着き、
ようやく伽藍散策へと向かいます。
まずは三門入って左側の多宝塔へ。
右側には「大樹寺霊園」、
左側には「重文 多宝塔」と
刻まれています。
「重文 多宝塔」の背面には、
「天文四年 松平清康建立」とあり、
家康さんのお爺ちゃんの建立です。
清康さんのお名前、
この多宝塔で知りました。
僕が勝手に「羅漢の庭」と命名した沿道。
十六羅漢が安置されているようです。
羅漢さんならではの
ユーモアあるポーズ、
癒されますな〜！
ここにも羅漢（笑）
多宝塔前に到着。
こちらは境外西側から見た多宝塔。
以下、案内の抜粋です。
「多宝塔とは仏塔の一形式で、
平面が下重方形、
上重円筒形、上下の連続部が饅頭形の
二重塔のことである。
大樹寺の多宝塔は室町時代のもので、
この寺に残る中世建築の唯一のものである。
松平七代清康により
天文四年（１５３５）に建立された。」
５００年間も戦火にも放火にも
地震にもかいくぐり、
よくぞ残ってくれたものですね！
清康さんの魂が、
大樹寺を守っている気がします！
守ると言えば、もう一つ・・・
現在の徳川宗家である
十九代家広さん御手植えの松。
５０年、１００年と長生きして、
是非、徳川家、松平家の繁栄を
見続けて欲しいものです。
以下、多宝塔の詳細です。
「下層は方三間、総円柱、
斗組二手先尾垂木付として、
また上層は白漆喰塗りの亀腹上に
円形の塔身を立て、
四手先で軒をささえる。
屋根は檜皮葺、鉄製相輪を上げ、
軒隅には風鐸がつるされている。
塔内部には、須弥壇を置き、
その上には春日逗子を据え、
本尊の多宝如来像を安置する。」
上層の四手先とは相当な
豪華版の造りですね！
清康さんのこだわりの血、
玄孫の家光さんに
引き継がれたのかな？（笑）
（続く）
