興国寺城(静岡県沼津市)

北条早雲の出世城
後北条氏100年の礎を築いた
北条早雲(伊勢新九郎盛時)の
出生と出世に関連する城は、
主に四つあります。
出生地とされる岡山県の高越城、
京都から駿河に下向し、
今川氏の家臣として与えられた興国寺城、
伊豆を領して小田原支配への
足掛かりとなった韮山城、
そして、
北条氏五代の本拠地となった小田原城です。
僕たちは興国寺城訪問で、
四城のうち三つの訪問を終え、
残るは岡山県の高越城ただ一つ。
コンプリート出来るのは、
果たしていつの日か・・?(笑)
パンフレット
興国寺城本丸に置かれたパンフレットを
一部を抜粋・要約しながら
書き出してみます。
※北条早雲は伊勢新九郎盛時で統一します。
「できごと」
「長享元年(1487)
伊勢新九郎盛時、今川氏親より
興国寺城を与えられる。
明応2年(1493)盛時、
伊豆韮山の足利茶々丸を攻める。
永禄12年(1569)北条氏政、
垪和氏続を興国寺城主に任命。
元亀元年(1571)竹田信玄、
興国寺城を攻めるが垪和が撃退する。
天正10年(1582)
徳川家康家臣の牧野康成が城番となる。
その後、松平清宗が城主となり、
城を改修する。
天正18年(1590)北条氏滅亡。
家康は関東に移封となり、
中村一氏(秀吉氏家臣)の重臣、
河毛重次が城主となる。
慶長6年(1601)
関ケ原の戦いで家康勝利後、
徳川氏重臣の天野康景が城主となる。
慶長12年(1607)
天野康景、部下の領民殺傷事件の
責任をとり城を棄て、
興国寺藩は取り潰しとなり、
興国寺城は廃城となる。」
ここでの注目は、
徳川家康家臣の牧野康成です。
この人の嫡男、
牧野忠成は越後長岡藩の藩主となり、
明治維新まで続いています。
僕たちが新潟県長岡市の
山本五十六の墓に参ったのは、
1年前のこと・・・
興国寺城と長岡市の
接点を知ることができて、
めっちゃ楽しいですね(笑)
見所など。
1580年ごろの
沼津周辺の城郭部分を拡大。
家康さんが隠居城にしようと考えた
泉頭(いずみがしら)城も載っています。
めっちゃ分かりやすい
城跡概念図。
僕たちは右側の外堀横、三ノ丸に
車を停めて、散散スタートです。
三ノ丸
興国寺城に着いたのは、
午後5時近くですが、
10月で天気も良かったので、
散策するのに問題はありません。
三つ鱗の家紋で気分も高揚!
まずは右の三ノ丸へ。
段差がある曲輪だったのでしょうか?
二ノ丸〜本丸
少し行くと
左側に二ノ丸があり
その奥が本丸になっています。
二ノ丸(手前)と本丸。
相当に高い土塁は圧巻ですね!
動画でも撮影。
本丸奥の石碑や案内。
「初代城主 北條早雲碑」
これはテンション上がるわ〜!
北条早雲さんも
きっと喜ばれていることでしょう!
最後の城主、「天野康景」碑。
案内によると、
康景さんは、
殺傷事件の理不尽な裁定に
部下の足軽を庇って、
城を棄てたそうで、
心優しい藩主だったのでしょう・・・
「国指定史跡
興国寺城跡」の案内。
武田氏の重臣で、
最終的に勝頼を見限り織田側についた、
穴山梅雪の持城にもなっています。
(城代を置いたのでしょうが)
城の構造など。
空中写真の拡大。
三方向が高い土塁で、
堀にも囲まれて、
思った以上に攻撃は大変そうです。
天守台
土塁を登って天守台へ。
整備された道。
左が天守台で、下に降りれば、
大空堀の堀底まで行けます。
土橋っぽい道。
もうすぐ・・・
天守台に到着。
礎石もあるな・・・
そう思いながら見ていると、
なんと富士山が見えるではないですか!
頭の部分だけですが、
しっかり見えてますね〜!!
お〜これは素晴らしい!
この景色、
伊勢新九郎さんも見ていたのかな?
テンション爆上げで、
富士山と共にツーショット。
次に天守台下の石垣を見に、
ちょっと降ります。
戦国時代っぽい野面積みの石垣。
石垣&夕陽。
ここで、土塁西側の
一番高い場所へ行ってみることに。
お〜これは素晴らしい!
本丸と二ノ丸、
そして遠く三ノ丸までが
バッチリ俯瞰出来ますね!
大空堀
興国寺城の天辺から、
今度は最底辺の大空堀の底を目指します。
かなりの急坂。
いや〜これは深い!
妻も両手をあげて大感激(笑)
大空堀の西の端。
登ってみようとする無謀な妻(笑)
やっぱり、階段で帰ることに(笑)
天守台と石垣を眺めながら
本丸へと戻ります。
根古屋高尾山穂見神社
この神社は、
山梨県の高尾穂見神社を
安政年間に勧請した神社で、
安政の大地震で大きな被害を受け、
五穀豊穣を願う人々により
崇敬されてきたそうです。
社頭。
左側に何かあります・・
「根古屋の力石」
よくある力比べの石で、
重さは110Kgあるようです。
無論、妻は全く動かせず(笑)
参拝。
ここまでで散策は全て完了。
伊勢新九郎盛時こと、
北条早雲さん、
あなたの「初めの一歩」、
しっかと見させて頂きましたよ!