伊太祁曽神社(和歌山市)中編

 

「紀伊國」は「木國」

伊太祁曽神社で授与していただいた

御朱印がこちらです。

「木國 一之宮」

このように記されています。

これを見た時、

「あ~やっぱりこの神社さんと

僕の波長は合うな~」

という思いでした。

何故そう思ったのか、

理由は以下の歴史です。

和歌山県は元をたどれば、

紀伊(きい)國ではなく

木(きい)國。

「紀伊」は朝廷から

「改名させられた」名前だからです。

僕がこの事実を僕達が知ったのは、

熊本県北部にある古代山城、

鞠智城の資料館、温故創生館

こちらの案内でした。

和銅6(713)年に出された命令で、

読みは同じでも、「木」は「紀伊」となり、

伊太祁曽神社の主祭神である

五十猛命が木を植えたという

神話由来の「木國」とは、

全く関係ない名前に

なってしまっていたのです。

政治的な強権というものは、

いつの時代にも

大切なものを失わせてしまいます。

だからこそ、

「木國」と書かれた御朱印には、

感動もひとしおなんですね(笑)

木の俣くぐり

伊太祁曽神社には、

「木」にまつわるものが

沢山ラインナップされています。

その1つ目が木の俣くぐりです。

案内。

「伊太祁曽神社の御祭神、

五十猛命が、

大国主神を木の俣をくぐらせて

災難から救ったという

「古事記」神話にちなむものです。

まず本殿にお参りして、

災難除けの祈願をしてから

木の俣をくぐります。

注連縄の紙垂のついてる方から入り、

向こう側へ出ます。

靴を脱いでくぐってください。

木の中で立ち上がると

五十猛命の御神徳の大きさが

感じられると思います。」

このように書かれていました・・

そう、「した」なんですよ(汗)

僕達はよく読まずに反対から入って、

中でも立っていません・・・

案内通りやったのは

先に本殿に参った事だけ(笑)

こちらは「木」の案内。

「木の俣くぐり」の木は、

昭和37年、落雷により折れた、

こちらの御神木の一部です。

はい、この通り、

反対から入っていますが、

ご利益は・・・あったはず(笑)

落雷で折れた御神木を

後世に伝える神社さんの

優しいお気持ち、

これをいただいた事こそが、

一番のご利益ですね!

チェンソーカービング

次はチェンソーカービング。

「世界チャンピオン 城所啓二氏の

チェンソーカービング」

案内を抜粋すると

「チェンソーで仕上げまでを行うため

「世界最速の彫刻」と云われ、

作品だけでなくその制作過程を

エンターテイメントとして

楽しみます。

日本では、主に杉材を使用して

森林育成に貢献しています。

毎年当神社の「木祭り」には、

城所啓二氏(龍神村在住)が

その腕前を実演奉納してくれます。

これらの作品(十二支)は

その時のものです。」

このように書かれ、

拝殿内に十二支の作品が

展示されています。

ちょとおちゃめな「子」

目が可愛らしい「丑」

生きてるような「寅」

仲良しの「兎」

凛々しい「辰」

優しそうな「巳」

躍動感溢れる「午」

愛嬌たっぷりの「未」

貫禄十分の「申」

力強い足元の「酉」

甘えん坊の「戌」

リアリティー抜群の「亥」

どれもが素晴らしいですが、

やはり僕達の干支、

この昇り亥が一番気に入ったかな?(笑)

蛭子神社

本殿周りには二つの

境内社が鎮座しています。

こちらは蛭子神社。

案内には、

「伊太祁曽神社の氏子区域内に

祀られていた産土神を国の方針で、

ここに合祀されました。

二十二の神社があり

それぞれの神社名と

お祀りされていた場所は

掲示の通りです。」

このように書かれています。

中に入ると、

案内通りに、

一社ごと、大切に祀られています。

明治の神社合祀令により

鎮守の森は破壊、開発され、

産土神が無くなった

氏子さんたちの喪失感は、

どれほどのものだったか・・・

僕には想像がつきません・・・

しかし、

今もこうして、

「自分の地域の神様」に

参拝出来るのは、

氏子さんの気持ちに寄り添う

伊太祁曽神社さんならではの事。

改めて、素晴らしい神社だと

再認識しました。

そして、外に出ると、

またまたチェンソーカービングの

龍神様が鎮座しています!

「龍神」

顔の表情、歯のむき出し方(笑)

これだけ繊細な表情をも可能にする

城所啓二氏、さすがですよ!

こちらは木ではなく「石」。

名前は「霊石 おさる石」といい、

案内によると

「さるのお顔に見えるところから

「おさる石」と呼ばれる。

古くは参詣者が本殿参拝の前に

手をあてて心氣を鎮めたと伝えられる。

今日では首より上の病に

霊験著しいと云う。」

このように書かれています。

確かにお猿さんの顔に

見えるような気がします。

氣生(きしょう)神社

本殿左隣の境内社。

御祭神は五十猛命の荒御魂。

伊太祁曽神社のサイトによれば、

「神様のおだやかな御姿を

「和御魂(にぎみたま)」と

申し上げるのに対して、

時に臨んで格別に顕著な

御神威を発揚される

御魂のお働きを

「荒御魂」と呼び、称えます。

御本殿にお祀りされている

五十猛命が和御魂です。」

このように書かれています。

伊勢市、神宮の内宮で言えば、

別宮の「荒祭宮」的な存在ですね。

神木 梛の木

次はまたもや「木」(笑)

御神木 梛(なぎ)の木。

案内を抜粋すると

「(梛の木の)葉の丈夫さから

「家内安全・夫婦円満」

他の植物の生育を制御する力から

「魔除け」の霊力があると伝えられます。

その名が凪に通じるとして

船乗りの信仰も篤い樹木です。

いずれもその葉をお守りとして持つと

良いと伝えられています。」

このようになります。

梛=凪、

いい響きですね!

神宮遥拝所

梛の木の横には、

神宮遥拝所があります。

ここも木枠ですね。

神宮に向かって遥拝・・・。

(後編に続く)

 

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