観世音寺(石見銀山)
二つの顔
大きな岩の頂上に建つ観世音寺は、
大森の街並みを俯瞰できる
展望スポットとして
紹介されています。
そして、もう一つの顔が、
観世音寺の住職だった月海浄印さんは、
銀山で亡くなった方々を供養するために
江戸時代の中期、
五百羅漢と羅漢寺を造営した人でも
あるということです。
旅の一日目の最終訪問地が羅漢寺、
そして二日目の最終訪問地が観世音寺と
それぞれの締めくくりが、
月海浄印さんゆかりのお寺となったのも
何かのご縁かも知れません。
お地蔵様
観世音寺の
三つ目の顔とも言えるのが、
お地蔵様です。
崖に沿って歩くと、
岩場に掘られた祠が見えてきます。
小さなお地蔵様がお二人。
観光案内には
全く紹介されていませんが、
僕たちには間違いなく、
重要なお参りスポットです。
近影。
お地蔵さんの表情が、
なんとなく羅漢さんっぽく、
五百羅漢と相通じるものを感じます。
しかも、
お二人の真ん中の岩場には、
ハートマークまで見えていて、
ある意味ここは、
観世音寺の縁結びスポットかも知れません。
山門へ
まずは、案内板を確認。
「石城山 お観世音寺」
案内は以下になります。
「岩山の上にあり、江戸時代には
大森代官の銀山隆盛を
祈願するための祈願寺でした。
本堂のほか山門と
鐘楼が残されています。
町並みの大半が焼失した
「寛政の大火」
寛政十二年(1800)により、
観世音寺もすべての建物が焼失しました。
そのため創建年は不詳ですが、
現在の本堂や山門は万延元年
(1860)に再建されたものです。」
まずは石段前にある祠に参拝。
石段で境内へ。
立派な石垣と山門。
昭和五十五年(1980)に再建された
山門の仁王像。
吽形。
大森町を俯瞰
山門を出ると本堂が見えてきます。
しかし、
参拝を後回しにして、
僕たちはこのすぐ左側の断崖にある
展望スポットへ。
お〜見えますね!
石州瓦で統一された
素晴らしい大森の街並みが!
やはりここで
ツーショットは必須でしょう(笑)
本堂など
街並みを堪能し、本堂へ。
本堂。
「大悲閣」の扁額。
ちなみに大悲閣とは、
観世音菩薩の像を安置した
本堂のことだそうです。
岩場の石仏。
岩場に刻まれた石段で境内社へ。
祠は新しいようですが、
台座の石垣は年代を感じます。
御祭神(本尊)は不明ながら参拝。
これにて、観世音寺訪問は完了し、
大森町を引き返して、
いも代官ミュージアム前の駐車場へ。
今日の花
山門前に咲いていたのが、
桔梗(キキョウ)です。
桔梗を見ると
やはり明智光秀の家紋、
「水色桔梗」を思い出します。
光秀の出身地とも言われる
岐阜県可児市の明智城に行った時も、
これと同じ色の桔梗が咲いていました。
妻の家紋好きに影響され、
花を見ると家紋を想像する僕がいます(笑)