立石寺(山寺)(山形県)その2

 

意外と好立地

立石寺(山寺)は、

山奥にあるイメージですが、

山形空港や山形市内から

車で約30分弱と

意外と好立地な場所にあります。

しかもお寺の周辺には、

案内板やお店駐車場も多く、

観光客としては、

願ったり叶ったりでしょう。

ただし、

1015段ある石段は、

自力で登るしかありませんけどね(笑)

参道

幸福の鐘の音に

気分が上がったところで

まずは根本中堂を目指し

参道を歩きます。

案内は完璧。

ソフトクリームが気になるもスルー(笑)

「日枝神社 登山口」

ここから神社に直接行け、

立石寺の山にも登れるのですが、

僕たちは少し先の

根本中堂の参道へと向かいます。

寺頭。

寺号標。

後ろの「登山口」の文字に、

ちょっとドキドキ。

山、

登るしかありませんからね(汗)

趣のある石段。

根本中堂

石段を登り切り、

まずは燈籠に注目。

「東叡山

嚴有院殿 尊前

延寶九年(1681)五月八日

従五位下 稲垣信濃守源重祥」

このように刻まれています。

ここで書かれた「東叡山」とは

上野寛永寺のこと。

推測するに、この燈籠は、

徳川家綱(嚴有院殿)のお墓がある

上野寛永寺から

移設されたものだと思います。

幕末の上野戦争と

第二次大戦の空襲で焼けてしまった

寛永寺には、

大名が寄進した燈籠が沢山あり、

焼け残ったものは、

松本城恵林寺など

東日本の各地のお寺などに

残されていますから

こちらもその一つでしょう。

左側の燈籠。

受難を乗り越えた燈籠、

同じ天台宗のお寺に落ち着き、

心和んでいるはずです(笑)

根本中堂へ。

「山寺 立石寺本堂」と書かれた、

切妻屋根付きの立派な表札は

あまり類を見ません。

「山寺立石寺と根本中堂」

案内を抜粋・要約・加筆すると

以下になります。

「山寺は、正しくは宝珠山立石寺といい、

貞観二年(860)

清和天皇の勅願によって、

慈覚大師(円仁)が開いた、

天台宗のお山である。

鎌倉時代には、東北仏教界の中枢をなして、

盛況を極めた。

戦国時代、兵火をあびて一時衰退したが、

江戸時代には、再び隆盛を見、

宗教文化の殿堂を築きあげた。

正面の大きな建物は、

国指定重要文化財の根本中堂である。

延文元年(1356)

初代山形城主・斯波兼頼が再建した、

入母屋造・五間四面の建物で、

ブナ材の建築物では日本最古といわれ、

天台宗仏教道場の形式が

よく保存されている。」

右側の燈籠は明治二年(1869)建立。

「天下泰平」の文字が刻まれています。

左側は「慶応四年戊辰七月七日」の

刻銘が入っています。

「七夕」を想像する前に、

やはり「戊辰」と言えば戊辰戦争。

この頃、山形藩は旧幕府軍として、

苦しい戦いの真っ最中・・・。

そんな事情もあって、

燈籠は二基同時でなく、

右側の一基は明治二年に

建立がずれ込み、

そして、戊辰戦争が終わり、

平和が訪れたことを意味する

「天下泰平」の文字が

刻まれたのかも知れません。

根本中堂で参拝。

賽銭箱の存在を忘れてしまうほど

存在感ある招福布袋尊。

この後、

後ろの扉からお堂の内部へ。

ここからは

撮影禁止なので写真はありません。

また、先ほどの案内には、

「堂内には、慈覚大師作と伝える

本尊の木造薬師如来坐像をはじめ、

文殊菩薩、毘沙門天などが安置され、

伝教大師(最澄)が中国から

比叡山に移した灯を立石寺に分けたものが、

今日も不滅の法灯として輝いている。

織田信長の焼打で延暦寺を再建した時には

逆に立石寺から分けたという、

不滅の法灯を堂内で拝することができる。」

このように書かれています。

僕たちは、亀岡文殊

参拝したばかりだったので、

やはり

文殊菩薩さんとのご縁を感じますね!

実際に拝見した文殊菩薩様は、

実に優しいお顔だった・・気がします(汗)

(あまり記憶にない?笑)

また、

ここでの注目は「不滅の法灯」で、

Wikipediaによると立石寺の法灯は

延暦寺との間を以下のように

行き来しています。

貞観二年(860)頃 

延暦寺より分灯受け取る

大永元年(1521)

戦乱で焼失

天文十二年(1543)

再び分灯受け取る

元亀二年(1571)

比叡山焼き討ちで延暦寺の法灯消える

天正十七年(1589)

延暦寺、立石寺より分灯受ける

まさに持ちつ持たれつの関係ですね。

僕たちも堂内に入って

不滅の法灯の温かな光に

心底癒されました!

(続く)

 

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