豊川海軍工廠平和公園/旧第一火薬庫

 

豊川稲荷のお隣で・・・

豊川と言えばやはり「豊川稲荷」。

豊川市を代表するお寺として、

全国から多くの方がお参りに訪れ、

賑わっています。

そんな平和を象徴するような

豊川稲荷のすぐお隣で起きた悲劇、

それが昭和20年8月7日の

豊川海軍工廠への大空襲で、

この時、

2500人以上もの尊い命が

犠牲となられています・・・

広大な軍需工場だった豊川海軍工廠。

その跡地の一角に

豊川海軍工廠平和公園はつくられ、

平和交流館では資料と写真で、

悲惨な歴史を伝え、

残された建物や防空壕などは、

「体験出来る戦争遺構」として

公開されています。

戦争の記憶が日々風化している中、

このような施設がある事自体、

大いなる希望を抱かせてくれます。

パンフレット・資料

豊川海軍工廠平和公園の主旨を知る上で、

最初にパンフレットに記された、

「平和都市宣言」は外せないでしょう。

「平和都市宣言」

「昭和二十年八月七日、

私たちのまちでは、

豊川海軍工廠の被曝によって、

動員学徒や女子挺身隊を含む

工員、職員ら二千五百名以上の

尊い命が奪われ、

身をもって戦争の悲惨さを体験しました。

そして、この被曝と前後して、

私たちの国は、

世界で最初の核被曝国となりました。

私たちの国だけでなく、

歴史上かつてないほど多くの犠牲者を

出したこうしたことがなぜ起きたのか、

ともに考え、

子孫に語り伝えていかなければなりません。

戦争の惨禍を防止し、

恒久平和を実現することが、

私たち市民の願いだからです。

しかし、現実には、世界各地で

武力紛争や戦争が絶え間なく起こり、

核戦争の危機は、人類の生存に

大きな脅威となっています。

私たち豊川市民は、人権を尊重しあい、

平和を愛する心を育て、

人類の絶滅につながる

核兵器の廃絶を訴え、

地球の平和と安全の確保を希求するため、

ここに平和都市宣言をします。

平成七年八月七日 豊川市」

この宣言での肝心な所は、

「なぜ起きたのか」です。

失敗の原因をしっかりと分析・把握し、

対策を立て実行に移す。

これは、

上層部の失敗は部下に押し付け、

責任逃れするばかりであった

日本軍が最も苦手とする分野でしたが、

平和を維持するには、

これしか無いでしょう。

「なぜ起きたのかを皆で共有」

「こうすれば起きないを皆で実行」

「起きない方法をブラッシュアップ」

政治家任せではなく、

国民一人一人が、

今の平和を維持していけるよう

意識していきたいものですね。

パンフレット内面。

ガイドブック(表紙)

この冊子はA4で16ページもあり

内容がまた詳しいのですよ!

豊川海軍工廠跡地マップ。

供養塔はじめ多くの遺構が

地図上で示してあります。

ABホテル田原の30分

豊川海軍工廠平和公園を訪問した主目的は、

ガイドツアーでしか入れない、

「旧第一火薬庫」と

「旧第三信管置場」の見学です。

14時10分過ぎに駐車場到着。

当初13時30分からのツアーに

参加予定でしたが、

いつものように(笑)

時間が押したことで、

豊橋海軍航空隊老津送信所跡の地下壕か、

豊川海軍工廠平和公園の

どちらかをパスしなきゃならないという

人生最大の危機に(笑)直面したのですが、

14時30分からスタートの

最終のツアーがある事を確認し無事変更。

実はこんな芸当ができた背景には、

僕たちが泊まった

ABホテル田原での朝食スタート時間が、

6月から30分早まった事で、

出発が予定よりも

30分前倒し出来た事があります。

予想もしていなかった、

朝食スタート時間の変更は、

人生最大の危機までも乗り切れる、

大きな変更で、僕たちの間では、

「ABホテル田原の30分」として

永遠に語り継がれる事でしょう(笑)

ガイドツアー

平和公園では、

「案内ガイド」と記されていますが、

僕たち的にはガイドツアーなので、

こちらの表記で勝手に進めます。

今は実にのどかな雰囲気で、

81年前の大空襲が、

嘘のように思えるほど

美しい公園・・・

集合場所の平和交流館へ。

クーリングシェルターの幟を見ただけで、

体感温度は一度ほど下がったかも(笑)

「交流」は英語で言うと、

「EXCHANGE」なんですね!

「両替」しか知らなかった(笑)

ここからガガイドツアースタート。

ガイドツアーは、

「旧第一火薬庫」の着弾跡から内部へ。

水槽跡付近を巡り、「旧第三信管置場」で、

内部を見学し、展望デッキから俯瞰、

最後に防空壕跡をへと向かう、

およそ1時間の行程です。

旧第一火薬庫の全景。

外見だけ見ると美しすぎて、

古墳のようにも見えますが、

そんなのんびり感は、

こちらの案内で吹っ飛びます・・・

「500ポンド爆弾の着弾跡」

「ここに旧第一火薬庫基底部をめぐる

コンクリート側溝が壊れているのは、

昭和20(1945)年8月7日の

豊川海軍工廠の空襲で

500ポンド爆弾がこの場所に

着弾したことによるものです。

この空襲では、

124機のアメリカ軍B29爆撃機より

3.256発もの爆弾が、

10時13分から39分までの

26分間に投下され、

工員、職員、一般市民ら

2.500名を超える人々が

犠牲となりました。

平和公園のある工廠の北側一帯は

比較的空襲の被害が

少なかったエリアですが、

この空襲では短時間に多量の爆弾が

投下され大きな被害を出しました。」

旧第一火薬庫さんからの

「ここは戦争遺構なんだぞ!」宣言

とでも言うのでしょうか・・・

確かにえぐれています・・・

ここからは、

浜松市から来たご夫婦が加わり

僕たち夫婦とガイドさんの

合計5人体制に。

そして、

この時ガイドさんから見せてもらった

資料写真が衝撃的でした・・

それはアメリカ軍が、

関東を中心とする日本列島の

巨大な立体模型を作り

それをもとにどの進路や高度で、

爆撃を行うのが良いかを

空中に位置取って、

シミュレーションをしている写真です。

莫大なお金と労力を注ぎ込み、

科学的かつ冷静に相手を分析し

用意周到に準備するアメリカ軍、

「精神論」だけで戦う日本軍、

結果は火を見るより明らかだったと

改めて確信した次第です・・・

浜松から来たご夫婦の奥様の方が、

よくご質問されていたので、

僕はガイドさんに気兼ねせず、

写真を撮りまくりです(笑)

ここから入場。

ガイドさんも説明してくれましたが、

ここは案内を書き出します。

「旧第一火薬庫」

「この建物は、ラーメン構造

(強固に接合された柱や梁などの

軸組によって建物を支える構造)の

鉄筋コンクリート造平屋建で、

構造体に土をかぶせているため、

建物の外観が見えません。

本公園周辺は、豊川海軍工廠の

火薬類を製造した工場があった場所で、

火薬の保管のために使用された施設です。

建物規模(盛土基底部で計測)は、

東西47.75m、南北37.40mで、

トンネル状の東西通路の北側に

三つの部屋が並んでおり、

部屋の出入口部には、

全長27.75m、幅1.75mの

木製足場が設けられています。

木製足場から部屋に入ると

間口6.87m。奥行2.14mの前室があり、

その奥に間口8.21m、

奥行7.87mの主室があります。

鉄筋コンクリート造の部屋の内部に

板壁を設けて二重壁構造とし、

コンクリート壁と板壁の間の中空層は

屋根部の換気塔へ通じています。

また床下も空気が抜けるように、

北側の盛土基底部と木製足場下に

通気口が設置されており、

火薬の保管のために室内の温湿度を

調整する工夫が随所にみられます。」

まずは木製足場を登り3つの部屋へ。

コンクリと木でできた壁。

鉄扉には何やら落書きが?

左側には、

「25?弾薬」「86式信管」

「91式傳火?」「91式時限信管」

「?II號電気火管」「?II號撃発火管」

(読めないものは?としています)

と書かれ、右には

「搬出済」と記されています。

この件をガイドさんに聞いたか否か、

もはや忘れていますが(汗)

昔の漢字だし、

86式、91式などの型式は、

皇紀の下二桁からの命名なので、

明らかに戦時中の武器に

間違いないでしょう。

ここでガイドさんが

説明してくれたのが「鍵」です。

海軍特有の鍵で、

当時のままが残っているそうです。

一部屋目内部。

次に二部屋目へ。

板壁は再建されたものなので、

まだ綺麗ですね。

ここから外へ。

三部屋目は施錠されています。

「配電盤と水道管など」

「この配電盤は、海軍工廠当時に

使用されていたもので、

平和公園東側にある

旧薬筒乾燥場にあったものを、

平和公園整備にあわせて移設しました。

水道管は公園整備工事の

不発弾調査で見つかったもので、

制水弁には、「水昭和十四年」、

「水昭和十七年」の文字がみられます。」

このように記されています。

配電盤の中身を見学。

「水昭和十四年」の制水弁

「水昭和十七年」の制水弁。

旧第一火薬庫の通路から

名古屋大学方面を眺めると

そこにも火薬庫があります。

ちょっと見えました!

出口へ。

(続く)

 

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