針尾送信所(電信室・後編)佐世保市
伝書鳩
今では聞くこともない「伝書鳩」。
鳩の帰巣(きそう)本能を利用した
アナログ的通信手段ですが、
意外にも通信技術が発達した
第二次世界大戦時に於いても
各国の軍隊で使われていました。
もちろん、我が日本軍もです。
鳩が運ぶものは、書類だけでなく、
フィルムや医薬品など、
現代でいえばドローンのような
役割も担っていたようです。
そして伝書鳩の大きな利点は、
敵に傍受されない事でしょう。
米軍に暗号が筒抜けだった日本軍、
通信手段全部を伝書鳩にすれば
良かったのかも?
でもそれじゃ全部の司令部と全艦艇に
巨大鳩小屋が必要になるか〜(汗)
冗談はさておき、
アナログ(伝書鳩)とデジタル(通信)、
伝統技術と最先端科学を
同時に駆使する事は、
現代でいえば、
電子マネーやキャッシュカードがあっても
通信が切れた時の対策として、
現金は持っておくみたいなものでしょう。
何事も、バランスが大切なんですね!
機械室
まずは機械室の位置を確認します。

機械室は、図1の3つある部屋の中の
一番右側(東側)です。

機械室(南側から北側の風景)。

「機械室」
以下、全文です。
「1階東側にある機械室は
吹き抜けとなっており、
天井部分は
鉄筋コンクリートによるアーチ式で
高さ9.55m、長さ21.52m、
幅10。30m、
床面積221.7㎡を有している。
室内北側の上部には、
1921年製の天井走行クレーンが現存し、
手動式で3tの揚重能力がある。
床には発電機の基礎が残っており、
ここには世界で5基しか製造されなかった
アレクサンダーソン型高周波発電機
(米国製)が設置されていた。」

まずはクレーンに注目。

「起重機製造株式会社
参頓
大正十年五月製造」の文字で、
一気に100年前へ
タイムスリップした気分です!

機械室(北側から南側の風景)。
妻が立っている場所には、
針尾通信所のジオラマがあります。

北東から撮影。

北から撮影。

北側からアップ。
何故か、北が好きな僕?(笑)

操作室前の電気機器遺跡。

めっちゃレトロな木造の操作室。

中は瓦礫といった感じですが、
この板壁に凄いものを発見!

「思想戰」「國の為」とか、
昔の文字が見えてますね!
戦前の国威発揚のためのスローガンが、
そのまま残っているのでしょうか?

せっかくヘルメット姿なので、
ここでツーショット撮影をする事に。
Mrs. GREEN APPLE大好きな妻は、
もちろんGREENのヘルメットです(笑)
外観
内部を堪能した後は、
後回しにしていた(笑)
外観の散策です。

電信室入口から敷地内へ。

国指定重要文化財になるだけあって、
荘厳な雰囲気が伝わって来ますね!
そして実は、
今、僕たちが立っているのは、
元の2階部分の正面なのです。

こちらは先ほどの図面に
現在と元の地表面の位置を
書き足したもので、
昔の2階が今の1階になります。

ここは全部埋め立てられたという事ですね。

真正面から。
真ん中の階段は、
戦後、海上保安庁時代以降、
ここが1階になってから
新たに設置されたものです。

反対側の隅から撮影。
ここからは
往時の痕跡探しをします(笑)

正面入口。
扉と踊り場は、
そのまま使用されています。

正面左右にある2階の窓。
今は地面近くにあります。

向かって左側の出入口は、
庇の痕跡のみになって、
そのほかは埋まっています。

庇のみの姿。

こちらは反対側です。

右側の出入口の屋根部分の痕跡。
ここまでで針尾通信所の散策は完了です。