居蔵の館(福岡県うきは市)

 

愛情と歓迎感

傍(はた)から見るのと、

中にいるのは違うでしょうが、

うきは市吉井町を巡ると、

行く先々で、地元の方々の

愛情を感じることが出来、

歓迎されている感満載です。

郷土の良さを旅人達に伝えたり

古い建物を保存して公開したり、

言葉で言うのは簡単ですが、

実際には、お金と時間と、人が必要で、

容易に出来るものではないはずです。

そんな大変なことを

さりげなくやられている吉井町の人々には

頭が下がるばかりです。

ただ、財産ゼロ、

下流老人真っ只中の僕には、

支援が出来ません(汗)

弁当、飲料持込みだし、

使うお金は・・・・?(笑)

許してチョンマゲ吉井町の皆様!

居蔵の館へ

吉井町の散策は

近場に見所が集中しているので、

体力が無い僕たちにはうってつけ(笑)

吉井民俗資料館から歩いて数分、

平坦な道なので疲れも無く到着です。

南新川の横を走る道路脇に

建っている居蔵の館。

このすぐ先左側には、

菊竹六鼓記念館素盞嗚神社

もう少し行くと右側に鏡田屋敷があり、

先に書いたように

実にコンパクトな街なのです。

控えめな言い回しが好きですね。

しかも

「明治時代の建物」と

居蔵の館をたった一言で、

的確に表現しているのには関心します。

案内。

僕なりの解釈を加えて書くと

「商売でめっちゃ儲けた

大地主の分家として

銀行経営に携わっていた

松田さんという方の

自慢の土蔵造りのお家が、

戦後しばらく空き家になり

荒れ果ててしまったものの

運良くそれを吉井町が買い取って

公開し始めた」

こんな感じです。

入場無料なので気軽に入れて

ホントに有り難い。

入ってすぐ右にあるのが、

「周辺の立寄り処」。

しかし、僕の目が釘付けになったのは、

先程参拝した素盞嗚神社が

「祇園社」と書かれている事です。

現代の地図なのに江戸時代の名前が

そのまま書かれているのに大注目(笑)

いったい何故なんだろう?

土間。

昔は玄関の引き戸の溝が

外れる構造になっていて、

荷車がそのままこの土間を通り、

裏(奥)の土蔵まで行けたそうで、

今で言えば、家の中を

トラックが通っているようなものですから

どんだけの規模なんでしょうか!

そして、次に、

この土間の左側の部屋で

凄いオーラを放っているものを発見。

巨大な神棚です!

しかも部屋自体が、一階二階通しの

吹き抜けになっているのは、

神様の上には「何も無い」という状態を

作る為だったのでしょう。

普通、神棚を一階に置き、

そこに二階があれば

神棚の上の一階天井には

「空」という文字を貼付けて、

この上には何も無いですよという

演出?をするのですが、

演出でなく、「実演」をやるというのが、

凄すぎます。

やはりお金持ちはやることが違いますね。

ちなみに、

僕の家は3階建ての1階部分、

なので勿論「演出」していますよ(笑)

もはや神社のご社殿と言えます。

ドアップ。

唐破風や木鼻など細かな部分も

本物並に再現されていて、

時間も忘れて見とれてしまいます。

縁側。

ここは荷車は通りません(笑)

裏側の風景。

奥は仏間。

障子窓がまた芸が細かいのです。

こんな開き方。

客を迎える玄関。

外から見た玄関。

座敷。

襖絵は、著名な絵師の作品です。

床の間。

箱階段にて二階へ。

箱の上という意識で登ると

ちょっと怖い感じもしますが、

貴重な体験が出来ました。

2階から見た神棚。

細やかな造り。

二階の床の間。

ここからの景色は

こんな感じです。

屋根だらけ(笑)

二階から見た表側の景色。

降りる時は、

箱階段とは別の階段を使います。

番傘立てが粋ですね!

やはり現存天守並の急階段。

竈。

風呂。

風呂を沸かすのはここ。

中庭からの外観。

今は枯山水ですが、

以前は南新川からここに

水を引いていたそうです。

左が土蔵。

庭にはお地蔵様もいらっしゃいます。

神棚に神を祭り、

仏間も完備、そして、お地蔵様まで。

やはり日本人は神仏習合、

神にも仏にも尊いものと

手を合わせることは

素晴らしいことですね。

一階座敷の外観。

最後にツーショットで

居蔵の館の見学は終了です。

今日の懐かしいもの

展示品のカルキュレーター。

電卓が出現する以前の計算機です。

大学の自動車部でラリーの時に

先輩が使っていたのを思い出し

思わず懐かしさが・・・(笑)

 

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