岡山城(令和5年3月)外観編(4)

 

川辺の天守

岡山城の天守は、

旭川あさひがわという一級河川のほとりに

築造されています。

川を堀として造られた城は、

それこそ無数にありますが、

天守自体が川辺にあるという例は、

かなり珍しいケースではないでしょうか。

木曽川を要害とする

愛知県の国宝、犬山城もありますが、

あちらの天守は山のテッペンなので、

「ほとり」とは少し違いますから

やはり岡山城が、

唯一無二の存在かも知れませんね!

旭川と天守

岡山城天守の醍醐味は、

眺める場所によって、

全く違った景色が見られる事。

中の段を散策後、

廊下橋をくぐって、

岡山城と後楽園を結ぶ

月見橋に差し掛かると、

こんな天守が見えます。

月見橋は岡山城撮影の

定番スポットの一つでしょう。

400年以上前築城した

宇喜多秀家さんが、

岡山城の守りを固めるため、

現在よりも西側を流れていた旭川を

城に沿うような流れに変えた事で、

今の風景が出来上がっています。

月見橋のたもとから

天守、月見櫓を望む。

旭川と岡山城。

天守北側正面。

ズームで撮影。

望楼型の典型であるのが、

よくわかりますね。

不等辺五角形の天守は、

同じく不等辺多角形の

安土城の天主を意識して

デザインされたようにも感じます。

月見橋で再び城内へ。

改めて月見橋から旭川と天守を撮影。

いい景色だな~!

宇喜多秀家さんグッジョブ(笑)

最近、古本を読んでいて、

天守が空襲で焼失した後、

再建前でまだ石垣だけの

岡山城の写真を見ましたが、

やはりここに天守があると無いとでは、

まったく風景が違い、

喪失感というのか、

寂しさを感じました・・・

再建されて、

ほんとに良かった~!

天守北側

次はより近い場所から

天守を散策します。

ここから左に折れ、

天守北側へ。

「岡山開府四百年記念

開祖宇喜田氏顕彰之碑」

今の岡山市の繁栄の基礎は、

宇喜多氏が作ったもの、

顕彰されてしかるべき家柄でしょう。

「目の前に不等辺五角形の角

天守台・塩蔵下の石垣」

案内を書き出すと、

以下になります。

「天守台は、宇喜多秀家が、

慶長2年(1597)までに

築いた高さ14.9mの石垣です。

自然の石を用い、

平面が不等辺五角形を

しているのが特徴です。

この場所は元々あった

岡山という名の丘の端にあたり、

石垣は、

その堅い崖面に支えられています。

塩蔵下の石垣は、

丁寧に面を整えた石をすき間なく横に積み、

最上段の石は角を丸く

加工しているのが特徴です。

せり出してきた元の高石垣を補強する目的で

江戸時代の元禄年間

(1688~1703)に築かれました。」

実地見聞をしないと

気が済まない僕たち(笑)

早速、その石垣へ。

左が宇喜多さんの

自然石を使った石垣、

右が、その約100年後、

元禄時代に積まれた、

塩蔵下の「布積」の石垣。

なかなか貴重なものを

見せていただきました!

天守の真下から撮影。

ここからだと、野面積みの

不等辺五角形の天守台を

間近で感じられます。

「本段を守る門を支えた

六十一雁木下門横の石垣」

案内を書き出すと

以下になります。

「池田家が新たに城主となり、

下の段を大がかりに整備した時に

築かれた石垣です。

板状の大石を立てて

組み込んだ部分が特徴的です。

石段の上には六十一雁木上門が

再建されています。

階段を雁木といい、

元の石段数が61段だったことが

門の名前の由来といわれています。」

六十一雁木上門と

六十一雁木下門の石垣。

外観の見どころだけでも

1時間以上かけてしまいましたが、

ここでようやく、天守に入城すべく

本段へと向かいます。

本段

中の段を横切り、

本段手前の不明門あかずのもんへ。

不明門。

門をくぐり石段を登ると本段です。

本段に入るとすぐ見えてくるのが、

天守の礎石です。

空襲で焼失後、

コンクリで再建されたので、

ここにそのまま移設されてます。

天守正面。

江戸時代、この広場には、

殿様のプライベートスペース(御殿)が、

建てられていました。

さらに近づいて撮影。

塩蔵(左)と天守。

塩蔵近影。

ここまでで、

外観の散策は完了し、

いよいよリニューアルの目玉、

天守内の展示へと進みます。

(続く)

 

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