第二河和海軍航空隊滑走台跡/愛知県

 

貴重な戦争遺跡

第二河和こうわ海軍航空隊についての

解説や案内板は現地では見つからず、

岸壁に突き出した3箇所のスロープが、

「戦争遺跡」である事などは、

全くわからない状態でした。

地権者や行政など、

多くの絡みもあるのでしょうが、

何らかの手立てで、

この貴重な遺産を残して欲しいものです。

第二河和航空隊の概略

Wikipediaを要約すると

以下が記されています。

「水上機練成部隊であった

小松島海軍航空隊の増員に

速やかに対応すべく、

既設の水上機基地の中から

手頃なものを探していたところ、

落成まもない河和に

白羽の矢が立てられた。」

「昭和18年(1943年)12月1日

小松島海軍航空隊知多分遣隊設置。

8月頃 強風配備開始。

昭和20年(1945年)1月

名古屋市へのB-29空襲に際し、

訓練用の強風・二式水上戦闘機での

迎撃を開始。

1月19日

強風隊2機がB-29を1機撃墜・初戦果。

2月26日 神風特別攻撃隊編制。

「御盾隊」の一員として

「河和隊」を名乗る。

6月頃 強風による迎撃はほぼ不能。

御盾隊は機体の隠匿を開始。

8月5日 御盾隊、

玄界灘水上機基地に進出。

15日出撃命令が発令されるが、

玉音放送により中止。24日帰還。

終戦後武装解除・解隊」

ここで興味深いのが、

「強風」と「玄界灘水上機基地」です。

強風は紫電〜紫電改の元となった水上機で、

昨年僕たちが訪問した、

福岡県糸島市にある水上機の秘匿基地、

海軍航空隊玄界基地之跡

(玄界灘水上機基地)にその強風が、

飛んできていた可能性が高いのです。

しかも終戦で出撃せず、

河和に帰還しているとは、

ホント運が良かった!

僕たちが見た糸島の海に

紫電改のルーツ「強風」の

勇姿があったことを想像し、

ちょっと嬉しくなっています。

羽豆はず岬〜美浜町

旅の最初から知多半島を南へ北へと

忙しく動き回る僕たちです(笑)

中部国際空港に降り立った後、

レンタカーを借り、

知多半島を南下、中之院岩屋寺を参拝後、

さらに南へ向かい

知多半島突端の羽豆岬へ。

そこから北上し、

(赤丸で囲んだ)美浜町の、

第二河和海軍航空隊滑走台跡を目指します。

滑走台は全部で3つ。

北向きに一つ、

東向に二つあります。

第一滑走台(北向き)

事前情報からこの第一滑走台が、

見学のメインだろうとの予測通り、

三つのうちここだけは、

堤防から滑走台に降りる事ができ、

当時の面影を感じ、

水上機のスロープ(滑走台)を

大いに堪能する事ができました。

防波堤から見たスロープ。

終戦間際の急ごしらえで

造られた玄界基地では、

このように立派な石畳のスロープはなく、

「2本のレール」がスロープの役目を

担っていました・・・

防波堤にはめ込まれた

昭和35〜36年の

伊勢湾高潮対策事業のプレート。

昭和34年9月、

5千人以上の犠牲者を出した

「伊勢湾台風」復興の一環でしょう・・

この階段で防波堤内へ。

海岸側の階段も完璧です。

遂にキター!(笑)

ここでいきなり妻が一言、

「これ、昔のじゃない?」

指差したその先には・・・

お〜!これは間違い無いでしょう。

サビ具合からして、

戦前に使われていた金具ですよ!

こちらは別の場所のものですが、

この金具は何箇所もあって、

水上機を牽引するロープなどを

引っ掛けていたのでしょうか・・

もしかするとその水上機は、

「強風」だったかもですね!

なだらかなスロープを

優しく伝わる波・・・

80年以上前と同じ光景には、

感慨深いものがあります・・・

さらに波打ち際へ。

動画でも撮影。

海からワカメ?を掬い上げ、

大喜びの妻(笑)

ここからだと

スロープの角度が

よく分かりますね。

第二滑走台(スリップB)

次に車で東側へ移動。

この上空には「トンビ」が沢山舞い、

「ここは俺たちの縄張りだぞ!」

なんて風に威嚇?して来るので、

正直怖くなって、

この写真一枚のみになっています。

第三滑走台(スリップC)

トンビの縄張りの南側でも

トンビ様達は舞っておられます(笑)

海岸への道はないので、

防波堤からスロープを撮影。

正面。

南から北側を撮影。

ここの堤防にも

伊勢湾台風の後始末記が・・・

戦争も自然災害も乗り越え、

今ここに平和な時代があります・・

全ては先人達の努力のお陰、

感謝しかありませんね。

 

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