山口大神宮遥拝所(山口市)

 

妻のファインプレー

Google Mapの行き先に

「山口大神宮遥拝所」を入力し

案内されたのは、

山口大神宮遥拝所の

崖下の民家でした(汗)

たまにあるんです・・・

Google Mapで案内不能な場所が。

目的地は「目視」出来たのですが、

細い道だらけで、

正直迷いそうだった時、

妻の雄叫びが。

「見て!遥拝所って書いてあるよ!」

そのお言葉の先に見えたのが

こちらの案内です。

お~!確かに書いてある~!

アナログ万歳!(笑)

僕は元気いっぱいになって、

右に曲がると・・・

そこには、

お地蔵様がいらっしゃるではないですか。

妻は、このお地蔵様に

導いていただいたのでしょう・・・

僕たちは、遙拝所からの帰りがけ、

改めてお地蔵様にお参りし、

妻のファインプレーを

優しくアシストしてくださった事への

感謝を伝えました。

大神宮等の道標

一旦、栄山公園の駐車場に車を停め、

改めて、道標(みちしるべ)など

石造物から遥拝所散策をスタート。

池の上に作られた藤棚の先に

目指す道標はあります。

案内。

角柱の道標。

「元治元年(1864)

山口大神宮遥拝所創建に関連して、

津市山の山陽道添いに

楼門と道標が設置されていたが、

昭和三十年楼門は取り壊され

道標は現在地に移設された。」

(案内文より)

高灯籠。

「天保十一年(1840)に

山口大神宮の道標として

津市下の山陽道添いに設置されていたが

昭和三十年に現在地に移設された。」

(案内文より)

「津市下」はこの近くの地名ですが、

山口大神宮までの距離は、

10Km以上あります。

そんな手前にこれだけの大燈籠や

楼門があったとは、

相当に崇敬の篤い神社ということが

証明されますね。

香川県の金刀比羅宮で言えば、

太助燈籠のような存在だったのでしょう。

石橋

遥拝所入口付近にあるのが、

大きな石の板2枚で造られた石橋です。

車との大きさ比較(笑)

下から撮影。

妻との大きさ比較。

何とも素朴な感じに

温かさを感じます。

そして、気になったのが、

左側の石に開けられた

真ん丸い穴です。

直径7~8cmでしょうか、

下も見えて貫通しています。

この穴を見て思い出したのが、

熊本県の鞠智城で見た

門の開閉に使う軸摺穴です。

こちらが1300年前に築造された

古代朝鮮式山城である鞠智城の

軸摺穴がある石。

山口大神宮遥拝所の石とは

全く関係無いかも知れませんが、

穴へのロマンは尽きません(笑)

御社殿

御社殿への道は2つ。

一つは石段。

もう一つはスロープ。

両脇の燈籠は、

江戸末期、創建当時のものが

そのまま建っています。

燈籠側面には、

「元治元年甲子六月」の文字。

長州藩にとっての元治元年は、

禁門の変、第一次長州征伐、

高杉晋作功山寺挙兵など

幕末ハイライトが目白押しの年。

この中に割って入るのが、

山口大神宮遙拝所建立でしょうか(笑)

こちらは単独の燈籠。

ここにあるという事は、

先程の燈籠と、

同じ時期のものかも知れません。

遙拝所周辺では、

境内の清掃やお手入れをする方々が

作業をされています。

案内板。

「山口大神宮小郡遥拝所

本殿 中門 神門

平成5年3月3日 市指定文化財

元治元年(1864)一月から

六月藩庁の許可を得て、

小郡村民が浄財を出し合って建立した。

この頃、藩庁は外国軍監や

幕府軍との戦いに備えて

城を萩から山口へ移した。

山口の守衛のため、小郡柳井田

中領八幡宮」前に関門と砲台を設置し、

山口小郡間の自由な往来を禁止した。

そのため九州・四国から多くのお伊勢さま、

「山口大神宮」参拝客は、

参拝ができなくなり、みかねた小郡村民が、

遥拝所をこの地に設けた。

小郡遥拝所は外宮で、

同時に防府の台道の山に

内宮が建設されたが、

これは今は残っていない。

この建物は平成6年に補修した。」

(案内文より)

防府の内宮遥拝所は残っていないのに、

小郡の外宮遥拝所は、

しっかりと保存・整備され、

令和になっても現役で使われている・・・

山口大神宮への

愛情や崇敬の違いがあったのか、

それとも区画整理上

いたしかたなかったのか・・・?

また、

ここに書かれている

「関門と砲台」があった場所は

こちらです。

現在は中領八幡宮前の

交差点となっています。

手水舎へ。

山口の神社では、

蓮の花デザインの手水鉢を

良く見かけますが、

ここも例外ではありません。

水が散らないようバケツを置く、

優しいご配慮に感謝です!

神門。

ここから遥拝。

神紋は、

毛利氏の家紋、一文字三つ星。

中門、その先が遥拝所本殿。

斜めから見た中門と本殿。

真横から見た神明造の本殿。

銅板葺き屋根の内側には

檜皮が見えているので、

創建当初は檜皮葺だったのでしょう。

神門、中門、本殿の遠景。

こちらは本社である

山口大神宮参拝時に撮影した

外宮の風景ですが、

遙拝所もこれと同じ配置に

建てられていますね。

遙拝所の上は栄山公園の

歩道になっていて、

御社殿を俯瞰撮影が出来ます。

小郡の町の眺望と相まって、

心が和む風景ですね。

最後にツーショットで

山口大神宮遥拝所参拝は完了です。

今日の表彰状

栄山公園の駐車場から

遥拝所へ行く時に見つけたのが、

表彰状です・・・。

車右奥の小屋のドアを見ると・・

令和2年、

「栄山公園を守る会」に贈られた、

表彰状が貼ってあります。

下の詳しい案内を読むと、

以前、この公園は、

かなり荒廃していて、

それを復興させようと

平成25年、

「栄山公園を守る会」を結成し、

数々の活動で、

現在のように綺麗な公園となったようです。

遥拝所境内で作業していた方々も

「栄山公園を守る会」の人だったのでしょう。

表彰状を誰も見ない(であろう)

室内に飾らず、

ここに貼ってくださっていた事で、

通りすがりの旅人である僕たちも

その活動を知る事ができました。

こうして気持ちよく参拝出来た事、

栄山公園を守る会、そして、

地域の皆様に改めて感謝です・・・。

 

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