天ケ城（宮崎市高岡町）

スピード感

ここ天ケ城は、

伊東氏の最盛期に存在した

伊東四十八城のひとつでした。

その後、島津氏が城を奪取。

１６００年、関ヶ原の戦いの直後、

徳川家康への備えとして、

島津義弘が城の防衛力を強化し、

天ケ城と名を変えています。

「島津の退き口」として有名な、

関ケ原の撤退戦を成功させ

鹿児島に辿り着いた直後、

休む間もなく城の防備に取り掛かり、

相当な兵力を集めた

島津義弘さんのスピード感は、

その後の難しい交渉の末、

徳川家康に本領安堵を認めさせた

大きな原動力となった事を

物語っているようでもあります。

天ケ城公園

宮崎空港から車で４０分、

天ケ城公園に到着です。

駐車場。

天ケ城公園案内。

連郭式山城の

各曲輪（平坦な所）跡を拡張し

いくつかの公園や

模擬天守（資料館）が

整備されています。

さくら広場。

既に模擬天守が見えていますね！

眼下の風景。

ここは大淀川の上流で、

川自体も天然の水堀として

防御力を高めていた事でしょう。

木々の剪定が

実に良く行き届いていて、

見てるだけで、心安らぎます。

展望所（休憩所）

ここでのお出迎えは、

こちらの方です。

フクロウ！

神社などでは、

「不苦労」なんて書かれ、

縁起の良い鳥ですね。

模擬天守前に到着。

大手門、城壁、石垣、そして天守と、

お城の基本全てを網羅しています。

大手門から突入。

「天ケ城本丸跡」

案内を要約すると、

以下になります。

「本丸跡の遺構は発掘の結果、

次のような事が分かっています。

西側の建物跡は、二つの柵列と

巾約４ｍ・深さ約３ｍ・断面V字状の

堀に囲まれていました。

そしてまた、その堀の南側を一気に埋め、

その上に建物を建てるという、

城の造り替えの跡も見つかりました。

今回発掘された本丸跡の遺構の一部は、

現在、パターゴルフ場の地下に

保存されています。」

薬研堀と言われる古いV字状の堀は、

伊東氏の時代のものかも知れませんね。

資料館の案内。

ここから天守（資料館）へ。

遺構が眠っている

パターゴルフ場から天守を撮影。

冠木門を通りさらに奥へ。

入口。

資料館内部は撮影禁止。

従って、

展望室からの景色のみの

撮影となります。

西側の風景。

空気が澄んでいて、

宮崎と鹿児島にまたがる

高千穂峰までが見えています。

高千穂峰をズームで撮影。

北側の風景。

東側の風景。

遠くに４１階建ての

ホテル、シェラトンも見えています。

南側の風景。

展望所の椅子。

「高岡町の木　イチョウ」。

このように書かれています。

葉っぱはよくわかるけど、

右側の雲みたいな形は何だろう？

そう思って縦に見ると・・・

お～イチョウの木ですね！

そして、ちゃんと

「去川のイチョウ」と書かれています。

僕たちは数年前、

国指定天然記念物である

このイチョウの木のライトアップを

見に行った事を思い出しました。

そして、

その去川のイチョウはこちらです。

８００年ほど前、

鎌倉から薩摩に下向した

島津家初代当主忠久公が

お手植えされたと

伝えられていますから

やはり高岡町のシンボルに

相応しい巨木と言えるでしょう。

天ケ城の掘り出し物

ここでは、

「古いもの」との思わぬ出会いがありました。

宝篋印塔（一部分でしょう）

説明はありませんが、

「天正十三年乙酉」と

刻まれていますので、

西暦だと１５８５年、

島津氏の領地だった時代のものです。

一部とはいえ、

こんなものが残っていて、

大切にされているのには驚きました。

こちらは天守入口で見つけた手水鉢。

石の周囲は、

すだれ仕上げ（はつり仕上げ）で、

まるで徳川家のお城の石垣のように

実に丁寧な造りになっています。

しかも、

深い彫りの盃状穴もあります。

ここでは、「水槽」としての存在ですが、

こんな素晴らしい手水鉢を

お城で見られるなんて、

これまた予想外の嬉しい出来事です。

凄い掘り出し物を見つけ、

さらに天ケ城愛が深まったかも？（笑）

ツーショットで〆。

今日の癒やし

帰りがけ広場で歌っていた方に

癒やされました！

歌も演奏もめっちゃ上手いので、

聞き惚れていたら、

なんと、

米米CLUBの「浪漫飛行」を

歌いはじめたのです！

ボーカルの石井竜也氏と僕の妻は、

生年月日が一緒なので、

なんだか、妻を歓迎する為に

歌ってくれているようで、

ふたりとも超感動！

演奏が終わると

周囲の人たちとともに大拍手！

ストリートミュージシャンの方、

素敵な思い出をいただき、

ほんとうに有難うございました！